Thinking, Fast and Slow

著者 :
  • Penguin (2012年5月10日発売)
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【要約】
・私たちの脳は、直感に頼るシステム1と、意思決定に関わるシステム2でできている
・人は楽をしたがるためシステム2を使いたがらないが、意識して使うことで能力を上げることができる
ex)バットはボールより1ドル高く、合計で1.1ドルであるとすると、ボールはいくら?
・人は言葉によって考えや行動を無意識に変えてしまう
ex)しわという言葉を聞いて歩みを遅くする/お金という概念が人を個人主義的思考にさせる
・人は素早い判断をしがちなため、顕著な特徴に引きずられてしまう「ハロー効果」や、都合の良い情報ばかり集めたがる「確証バイアス」が起こり、誤った結論を出すことがある
ex)ジェームズは親しみやすい?と聞かれただけで機械的にそう思い込んでしまう(確証バイアス)
・素早く判断したいときに人は、より簡単な質問に置き換えて答えようとする「置き換えヒューリスティック」や、より親近感のある方、覚えやすい方を選ぶ「利用可能性ヒューリスティック」といったバイアスに陥りやすい
ex)事故死の方がインパクトがあるため脳卒中より死亡する人が多いと勘違いしてしまう
・人は、確率を意識しているにも関わらず起こりやすさよりも自分の予想に注目してしまい、確率を無視してしまう。人は何事も平均に回帰するということを忘れがちだ。
ex)5回連続で赤いタクシーが来たから次はきっと黄色だ
・人は現在の気持ち(経験)と、ある出来事が終わった後の感想(思い出し)をどちらも記憶するが、思い出しの記憶の方が優勢である。そしてそれは後半の記憶を強調しやすい等のバイアスがかかる
・人は仕事に必要なエネルギーによって、システム1が優勢の「cognitive ease」と、システム2が優勢の「cognitive strain」を使い分けている。前者は創造的だがミスを犯しやすく、後者はミスは減るが創造性は減る。
ex)説得力があると思われたいなら、繰り返し言うことで相手のエネルギーをあまり使わないcognitive easeをひき起こそう
・人は伝え方次第で同じ確率でも違う捉え方をしてしまったり、印象に残ったことは確率を無視して考えてしまったりする
ex)100人に10人と言われるより10%と言われる方が確率が高く感じる
・人は効用に従って合理的に行動すると言われてきたが、そうとも限らない
ex)1億持ってカジノに行って5億にした人と9億持って5億にした人の5億は果たして同じ効用?
・そこで筆者が提案したのが「期待理論」である。人は最初に持っていたものに影響を受けやすく、敏感さも変わる
ex)1000円持ってたときと2000円持ってたときの、確実にもらえる500円と50%でもらえる1000円は異なる/1000から900になるのと200から100になるのは異なる
・人はcognitive coherence(認知一貫性)を使い、概念や考えを説明するのに自分のイメージを作り上げ、頼り過ぎてしまう
ex)夏と言ったら暑いと思い込んで寒い日でも半袖で出かける
→reference class forecastingといって過去の経験から予測する方法や、長期的なリスクを考える方法によって回避できる

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2020年4月8日
読了日 : 2020年4月8日
本棚登録日 : 2020年4月8日

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