有名な「ホーキング、宇宙を語る」よりも読みやすそうだったのと、神学的なことも検討しているということで購入したが、どちらも食い足りない。唐突に難解な文が何の説明もなしに出てくるし、神学的なことも、考えているというよりは科学を弁護するための言い訳程度でしかない。僕が長年、物理学に対して抱いている不信感の元は、物理学がこの世の現象を説明するというけれど、この世で現象がどう起きているかなんて結局その人それぞれの脳の認知じゃないか、厳密には共有できてないじゃないか、というのと、結局全部を数学に頼っているけど、それでいいのか、ゼロとか点とか線とか、そういうこの世では具象するものがない記号を便宜上使っているものを基礎にした体系なのに、と思う。そういう、多分とても無知な不信感を天才的科学者が優しく笑いながら打ち消してくれるのかな、と思ったけどそうじゃなかった。
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- 感想投稿日 : 2009年10月23日
- 読了日 : -
- 本棚登録日 : 2009年10月23日
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