生きることとしてのダイアローグ バフチン対話思想のエッセンス

  • 岩波書店 (2021年9月18日発売)
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感想 : 12
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「自己責任」とは何だろう。
自分1人で解決できることは、一体この人間社会に存在するのであろうか。
そんなモヤモヤした感情を解きほぐしてくれた1冊であった。

以下本文からの引用
他者のために、他者を介して、他者の助けによって、はじめてわたしは、「自分自身」になるというのです。それゆえ、他者を欠いたままでは、自分は存在できないのであり、したがってまた、「分離、孤独、自己への閉じこもりは、自分自身の喪失の基本的理由である」ということになります。

自己責任、つまり他者から切り離されるということは、他者のみならず、自己からも切り離されることであり、それこそが孤独の正体ではないのか。

対話とはつまり、「他者とのつながり」であり、自分がこの世に存在することをつなぎとめている行為であるのかもしれない。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2022年1月23日
読了日 : 2022年1月23日
本棚登録日 : 2022年1月23日

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