恋愛論 (ちくま学芸文庫)

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レビュー : 8
著者 :
yutukiさん 思想   読み終わった 

メモ

現実とはむしろ自分が自分に付け加えようとしたロマン的幻想が他人との関係の中で剥ぎ取られる不断のプロセスでありそこで人間が思い知っていく可能でないことの動かしがたい秩序のことなのだ
だから生活感情のリアリズムとはいわば無数の心の傷の記憶の累積だと言える
22

ある欲望の視線において取り換えのきかない対象として見出されること。このことが事物の「この」性を作り出す源泉なのだ。
同51ページ

もしも思慮が何かの美の場合と同じような視覚に訴える自己自身の鮮明な映像をわれわれにに提供したとしたら恐ろしいほどの恋心を駆り立てた事ことであろう。その他魂の愛をよぶべきさまざまなの徳性についても同様である。しかしながら実際には美のみがただひとり美のみが最も明らかにその姿を顕わし、最も強く恋ごころをひくという、このさだめを分けあたえられたのである。
同68 引用パイドロス


美徳にしても、恋にしても、どちらがより多くの苦難を堪え忍ばせる力を持っているかが問題なのである。
マノン・レスコー

恋愛とは、一瞬を本質とするエロス的快楽を通じて永遠につながろうとする欲望となる。と言うより、一瞬の中に永遠を直感するような欲望となる。だからそれは本来パラドキシカルな欲望なのである。167ページ

「愛すること」、その優れたモデルは信仰による隣人愛にではなく、あの情熱恋愛にある。そこでは、他を愛することが自分を愛することと「一致」し、そのことで愛の自己中心性を不思議な仕方で抜き取るからである。
268ページ

レビュー投稿日
2016年12月14日
読了日
2016年12月9日
本棚登録日
2016年12月9日
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