英国庭園の謎 (講談社文庫)

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本棚登録 : 2124
レビュー : 170
著者 :
ゆうすいさん 有栖川有栖   読み終わった 

相変わらずの安定感。
お馴染みの登場人物に大分親近感も出てきたので、火村シリーズは読み進めるごとに自分の中の評価が上がっていってる感じ。
今回の短編集は、パターンから外れたストーリーが多く、それも楽しめた要因かな。
火村はクールでカッコイイ。

・「雨天決行」…専門用語は知らなかったけど、ウテンの謎解きは面白かった。でも一番ツボったのは、被害者がエッセイで中学時代からの友人のことを「本当に信頼できる友」と書いていて嬉しかった、とその友人が証言した時のアリスの反応。
「心暖まるいい話ではないか。私と火村の間にはないことだ。」
いやいや、そういう言葉で確かめる必要のない信頼感があなたたちの関係性の良さであってだね…と諭したくなった。

・「竜胆紅一の疑惑」…警察沙汰じゃない珍しいパターン。ファンって過激にもなるよね…。完成した長編を出版社に預けておいて出版するなと命じる気持ちが全く理解できなかった(笑)。

・「三つの日付」…アリスが重要参考人(容疑者のアリバイ証人)になるっていう、なかなか無い趣向。ちょっと都合良すぎるかなぁ、とは思ったけど、楽しめた。ていうか手帳の「カナリアを返す」ってメモが妙にリアルで笑った。有栖川さん実際に手帳を日記代わりにしてるのかしら。

・「完璧な遺書」…倒叙ミステリ形式は火村シリーズを読んできた中で初めてで新鮮だった。偽装するほどにボロも出やすくなるからやめなよ…と思っちゃいました。

・「ジャバウォッキー」…事件を未然に防ぐ、っていうこれもなかなか見られないパターン。犯人との間の妙な信頼感が良かった。火村優しい。教育者でもあるからね彼は。
なんかよく分からないけど火村に言われるままに無茶するアリス、なんなの?(褒めてる)

・「英国庭園の謎」…暗号モノ。本書の中ではオーソドックスなストーリー展開。暗号解く気は更々なかったけど、火村シリーズでは珍しく真っ当な暗号だった。よく作ったなぁ…と思ったけど、別に各文字の使用回数は一度きりってルールじゃなかった。なんだ。
被害者がクソだった。


それにしても本当にアリスの推理は毎度毎度かすりもしない。

レビュー投稿日
2018年5月26日
読了日
2018年5月26日
本棚登録日
2018年5月26日
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