99%の誘拐 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (2004年6月15日発売)
3.58
  • (340)
  • (726)
  • (1011)
  • (102)
  • (17)
本棚登録 : 5041
感想 : 600
4

誘拐モノ史上最高傑作だと聞いて。

面白かった!
これまであまり岡嶋二人作品に感心しなかったんだけど(言うほど読んでないけど)、これは肌に合った。
多分ヒトが死ななかったのと、犯人の非道さが強調されがちな誘拐モノとは違った視点の物語だったからだろう。

未解決の誘拐事件から19年、その事件をなぞるような第二の誘拐事件が起こる。
特に後半の誘拐事件は、読者に犯人が明かされている状態で展開するので、身代金の受け渡しが成功するかどうかと、犯人を暴く人が現れるかどうかが読者の注目点になる。
生駒慎吾=犯人の動機が充分なだけに、気がつくと応援してる自分が居たり。

まぁ、でも確かに復讐の方法としては間違ってるかもね。なんの罪もない(誘拐された)子供の心に大きな傷を負わせることになるもんね。
そうは思うけど、目には目を、の精神で復讐劇を実行する慎吾に肩入れして読んじゃったよね。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 岡嶋二人
感想投稿日 : 2017年4月16日
読了日 : 2017年4月16日
本棚登録日 : 2017年4月16日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする