ラッシュライフ (新潮文庫)

3.74
  • (2923)
  • (4148)
  • (5033)
  • (466)
  • (87)
本棚登録 : 30773
レビュー : 2938
著者 :
ゆうすいさん 伊坂幸太郎   読み終わった 

これまで伊坂さんはミステリ作家だと疑わずに読んできたけど、この本読んで、やっとこの人ミステリ作家じゃないんだ、と思った。
とても伊坂さんらしい、練られた物語。
それぞれの人物の心理もとても丁寧に描かれていて、静かだけど完成度の高い、素晴らしい小説だった。

金のある汚い画商とその力に負けた若い画家の話、カリスマを信仰する少年の話、不倫相手の配偶者を亡き者にしようとする女の話、無職のオジサンの話、空き巣の男の話。この5つの話が仙台駅で交差しながら並行に進行してゆく。
これらの物語がどう繋がってくるのか期待しつつ読み進めると、途中で物語の日が少しずれてることが分かってきて「おおっ」てなった。
あと、要所で喋るかかしだの映画館の爆破だの、伊坂さんの他の作品を思わせるところがあるの、ファンとしては嬉しい。
ていうか、伊坂さんの物語は伊坂さんの頭の中にあるパラレルな仙台での出来事を伊坂さんが文字に起こして見せてくれてる感じだな。

5つの物語は、少しずつ他の物語に入り込んでいく。なんというか、私の生きるこの世界でも、知らない人の物語が自分の運命に影響してるんだろうなぁ、そんで私の物語も誰かに影響を与えてるんだろうなぁ、と思えた。

ただ、個人的に読んでて「あ、始まるな」というワクワクを感じなかったので、☆3つです。

レビュー投稿日
2019年3月28日
読了日
2019年3月15日
本棚登録日
2019年2月7日
3
ツイートする
このエントリーをはてなブックマークに追加

『ラッシュライフ (新潮文庫)』のレビューをもっとみる

『ラッシュライフ (新潮文庫)』のレビューへのコメント

まだコメントはありません。

コメントをする場合は、ログインしてください。

いいね!してくれた人

ツイートする