盤上のアルファ (講談社文庫)

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本棚登録 : 264
レビュー : 40
著者 :
ぬーやんさん  未設定  読み終わった 

盤上のアルファ / 塩田武士

「秋葉、人事っちゅうのは何で決まるか知ってるか?」
「好き嫌いや。おまえは嫌われてる。」

「この寒い中、裸1つで追い出そうっていうんですか?
僕の格好見てください。タンクトップですよ。
死んだらどうするんですか?」
「灰になるだけや。」
「しびれるわぁ」

かくして、嫌われ者の記者とタンクトップは出会うこととなった。
将棋に命を懸けた男が巻き起こす、男臭く熱い真剣勝負の物語である。

「キリストとおまえの共通点ゆうたら、髭ぐらいのもんやろ」
「あと、薄着やな」
「どうでもええわ」

ゆかりある神戸の風景に
関西弁のツッコミが効いていて
どんどん物語に引き込まれました。
気づけば、戦う男に魅せられて
思わずこめかみが熱くなることも。

何をしても三日坊主な私には、
彼のような生き様がうらやましいとともに、とても眩しかったです。
秋葉もきっとこんな気持ちだったんだろうな、と思いました。

ー 希望が一番大きく見えるのは、
達成したときではなく、その目的に向かって苦しんでいるときである。ー

人間、もがき続けてなんぼや!と言われたようで
とても胸に刺さる言葉でした。

何より最後の1ページの情景が美しかった。
鮮やかな読後感を味わえたのはきっと、私だけではないと思います。

レビュー投稿日
2018年9月3日
読了日
2018年7月30日
本棚登録日
2018年7月30日
2
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