作家論 (中公文庫 A 12-2)

著者 :
  • 中央公論新社 (1974年6月10日発売)
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本棚登録 : 139
感想 : 5
3

2009/8/14図書館で借りる
2009/8/16一度返却(出直してくるという意味で(笑))

論じられている作家
森鴎外:
尾崎紅葉:
泉鏡花:
谷崎潤一郎:
内田百聞:
牧野信一:
稲垣足穂:
川端康成:
川端康成の明敏さは、結果的に明敏であることに帰結し、そういう前提で眺めれば、この明敏さが得てきた最大の果実は、彼があらゆる観念に騙されなかったことだと、三島は言う。彼をだますことができなかった観念を三島由紀夫は挙げている。その観念とは、近代、近代小説、共産主義、新感覚派、自意識、知性、国家主義、実存哲学、精神分析、近代の超克、思想、などなど。彼はこのいずれの観念にもだまされなかったというのである。
以下、本文をそのまま抜粋する。
ふつう明敏さは芸術行為を阻害するものなのだが、彼の場合は別だった。さめた心で陶酔を描くとき、人はその陶酔を凍らせてしまうか、それとも不当に誇張してしまうか、いずれかに陥りがちだが、彼は、そのさめた心と陶酔を同時に提示する秘術を身につけた。


尾崎一雄:
外村繁:
上村暁:
林房雄:
武田麟太郎:
島木健作:
円地文子:

読書状況:未設定 公開設定:公開
カテゴリ: 三島由紀夫
感想投稿日 : 2009年8月9日
本棚登録日 : 2009年8月9日

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