量子力学の基礎を歴史的背景から丁寧に説明している良い本でした。特に実験なども丁寧に解説されているので、じっくり読むのに良い本だと思います。繰り返し読んでみたい本です。
個人的には、5章、シュレーディンガー方程式の考え方(P.120)のあたりの説明がわかりやすく良かった。波動関数をsinやcosの実関数としておくと、A∂Ψ/∂t=∂^2Ψ/∂x^2、という形式の波動方程式を満たせないので(sinは1回微分するとcosになり2回微分でsinになるから)、波動関数としてcos+isinという複素数の関数を仮定する、との説明です。確かにそうですね。以前からシュレーディンガー方程式に虚数(i)が出てくるのが不思議でしたが、こう考えるとわかりやすいですね。しかしながら、自然界の基本方程式に虚数がでてくるのは面白いと思います。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
物理
- 感想投稿日 : 2013年3月23日
- 読了日 : 2013年3月23日
- 本棚登録日 : 2013年3月2日
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