アイルランドにおける貧民の子女が、その両親ならびに国家にとっての重荷となることを防止し、かつ社会に対して有用ならしめんとする方法についての私案

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  • 青空文庫 (2001年9月8日発売)
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スウィフトはご存知『ガリバー旅行記』のひと。澁澤龍彦さんのエッセイにあったので読んでみたら想像以上に毒のあるユーモアでした笑

『私案を嫌い、大胆にも解答を試みんとするであろう政治家たちに、乞食の両親たちにこう聞いてもらいたい。あなた方は、私スウィフトが決めたやり方で、一歳の子供を食べ物として売ることを、大変幸せなことだと思わないか、と。子供を売れば、不幸な境遇に陥ることは永遠になくなるんだ、主人に虐待されたり、お金や仕事がなくて賃貸料が支払えなかったり、家族を維持できるだけの食べ物がなかったり、厳しい天気から身を守ってくれる家や衣服がなかったりすることで、苦痛を味わうことはもうないんだ。今言ったような、あるいはもっとみじめな暮らしを、子供たちが永遠に続けていかねばならないという先の見通しを避けるための、最もいい方法なんだが、どうするかね、と尋ねてほしいのだ。』
(本文より :sogo訳)

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2022年10月2日
読了日 : 2022年10月2日
本棚登録日 : 2022年10月2日

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