ハイデガ-入門 (講談社選書メチエ)

著者 :
  • 講談社 (1995年11月6日発売)
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本棚登録 : 165
感想 : 13

『存在と時間』この組合せはかなり興味深く、前々から気になっていた。最近になってようやく読むことができたのだが、読み終えた後は、何か釈然としない物足りなさを感じてしまった。
というのも、「配慮的気遣い」「情状性」など、さまざまな用語が出てくるが、どうも現象学的視点の焼き直しのようにしか思えなかったからだ。情状性はかなり重要なポイントのようだが、要するに、身体・欲望・関心相関性と似たようなことをいっている。現象学を踏まえての発想だからそう感じるのは当然なのかもしれないけれど。そして、個人的には<現象学入門>や<構造構成主義とは何か>を読んだ後では仕方のないことなのだろうけれど。
ハイデガー入門から『存在と時間』の画期性を考えてみると、死をも含めた生の探究と真理はその都度状況に応じて変化しうることを提示した点にあるように感じた。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 和書
感想投稿日 : 2011年10月4日
読了日 : 2011年10月3日
本棚登録日 : 2011年10月3日

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