春昼(しゅんちゅう);春昼後刻(しゅんちゅうごこく) (岩波文庫)

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本棚登録 : 489
レビュー : 66
著者 :
次郎さん 日本文学   読み終わった 

初読時には深い霧の中にいるかの如く全体像を把握し切れなかったが、何度か道を辿り直すことでその景色の美しさに触れることができた。読点を多用し、韻を踏むかの様に句点前の母音を畳み掛けて揃える文体と、聞き馴染みが無くも趣深く色彩鮮やかな語彙によって現実とは切り離された鏡花独自の世界が形成されていく。本書では「春昼」と「春昼後刻」、うららかな日差しの中で微睡みながら散歩を進めてゆく二作の作品が合わせ鏡となることで幻想の世界は乱反射し、彼岸の世界は現実を侵食し始める。日本語の美は彼岸の世界の入口であったのかと感嘆。

レビュー投稿日
2013年4月19日
読了日
2013年4月19日
本棚登録日
2013年4月19日
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