アフリカの作家アチェベは『闇の奥』を執筆したコンラッドを「べらぼうな人種差別主義者」と批判したが、なぜそこまで言わなければならなかったのか?本書は執筆当時の実情について明らかにし、ベルギー国王レオポルド2世の統治下における悲惨な実情について告発する。コンゴは当時植民地ですらなく、国王の私領であった為に植民地支配を推し進めていた列強諸国からも批判されていたという構造は皮肉としか言いようがない。地獄の黙示録に出てくる、手首を切り落とされた人々の話は当時のコンゴで実際に行われていたというのはおぞましい事実だ。
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ノンフィクション
- 感想投稿日 : 2015年3月20日
- 読了日 : 2015年3月20日
- 本棚登録日 : 2015年3月20日
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