東京バレエ団、海外のオペラ・クラシック・バレエを招聘するNBSを主催した佐々木忠次の評伝である。破産したバレエ団を一から作り直し、海外の一流バレエ団・オペラ劇場等と切った張ったのやり取りを繰り広げ、ベジャールやギエムとの深い親交を持ったまさに、「日本のディアギレフ」。面白いが、佐々木の自著「闘うバレエ」と重なるエピソードが多く、「闘うバレエ」の方が臨場感に勝る。とはいえ、子供っぽく人間関係が下手だったという佐々木に切り捨てられた側の人の証言が(少しだが)あるところ、病に倒れたあとの晩年の状況に触れられているのが、この本の存在意義か。しかし、凄い人である。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
評伝
- 感想投稿日 : 2016年12月1日
- 読了日 : 2016年12月1日
- 本棚登録日 : 2016年12月1日
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