アメリカ海兵隊―非営利型組織の自己革新 (中公新書)

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本棚登録 : 326
レビュー : 40
著者 :
zutsuki5さん 新書   読み終わった 

「蒙がを開かれる」とはこのことだ。道に迷っている場合ではない。本書は著者の代表作『失敗の本質』と対で読まれなければならない。日本軍の「失敗の本質」はマニュアル君がそこかしこに跋扈したせい。一方、海兵隊が時代の荒波に揉まれながらも前線に立ち続ける理由は「無頼漢」気風を持ち続けているからだ。両者の大きなちがいは「官僚化するか否か」である。官僚機構は平時に発達する。日本軍は誕生も遅く「日清日露」以来、存亡の危機に立たされることがなかったので、形式主義や前例主義に頼ることになり、臨機応変に対処する考えを失ってしまった。かたや海兵隊はつねに「そもそも必要なのか」と疑義を挟まれ続ける組織だったために、存在意識を先鋭化させざるをえなかった。「生存の危機」こそが発明の母。『ピーターの法則』で言及される「無能状態に陥らないためには過剰適応しないことだ」というテーゼをそのまま地でいっている。そして、忘れてはならないのは、システム上の問題だけでなく気概の面でも、日本軍は海兵隊に太平洋で完敗していた点だ。タラワや硫黄島での日本軍を忘れてはならないが、海兵隊は勝つことに執着しており、あらゆる方法を駆使することを厭わなかった。やっぱり前のめりでいかないと。うまく思いをかたちにできないので再読します。

レビュー投稿日
2012年11月21日
読了日
2012年11月19日
本棚登録日
2012年4月17日
2
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