- Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061389601
作品紹介・あらすじ
佐藤友哉×押見修造
“青春の暴走”を描き続けるふたりがここに出逢った――!
かつて六十三人もの人間を殺害し、暴力と恐怖の体現者たる“覇王”として君臨した今は亡き偉大な祖父(そふ)。その直系たる「僕」がこの町を、この世界を支配する――そんな虹色の未来の夢もつかの間、「肉のカタマリ」として未だ何者でもない灰色の現実を迎えてしまったことに「僕」は気づいてしまう……。「僕」の全力の反撃が始まる――!!
感想・レビュー・書評
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不快感しか残らない。
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世界に殺されてしまった中二病の話
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舞城王太郎とか初期の阿部和重みたいな言葉の疾走感と主人公のぶっ飛んだ自意識の吐露が凄かったです。10年前に読んでたらもっとハマってたと思う。今じゃもう俺は手遅れの肉のカタマリなうだから。
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厨二病から現実主義への成長物語です
非現実的な話なのにどこかすこし主人公に共感するものがあります
もっと早く読めばなとか思っちゃいました
オススメです! -
特別な存在になりきれない、でも諦められない、そんな悲哀が詰まってる。いったい誰がこの主人公を笑えるというのだろうか。
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何度も何度も繰り返される同じ内容の呪詛。
自分への呪詛。
自分が住む街への呪詛。
自分と暮らす家族への呪詛。
平凡に生きる全ての人間に対する呪詛。
しかし少年は19歳から20歳になるとき、選択を迫られる。
それは誰と共に生きるかの選択。 -
結末は予想を裏切るものではなく多少残念だが、中身は面白かった。目的が覇王という特殊な設定だが、思春期には皆あるであろう「自分は特別」という思いには共感できる。
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一度目、ハードカバーで読んだときはなんだこの結末、つまらない着陸しやがってと思ったのを思い出した。
文庫化をきっかけに読み返した今思うのは、平凡というのはこうやって必死で闘って勝ち取るものなのだなぁということ。特段の疑問を抱かなくても平凡を手にできる人間もいるけれど理屈を突き詰めて闘った末に勝ち取る人間もいる。どちらも素晴らしいこと。 -
ジャンル分けが難しい作品だけど、最後まで読んで思うのは青春小説だということ。他ではない成長物語です。