血の轍 (11) (ビッグコミックス)

著者 :
  • 小学館
4.12
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本棚登録 : 314
感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784098610532

作品紹介・あらすじ

ママ。もう僕は、迷わない。

「あの山に行ご」ーー
真夜中に突然現れたしげるは、そう言いながら静一を誘(ルビ:いざな)った。
静一が連れて行かれたのは、かつて静一が幼い頃にママから突き落とされた
町の高台だった。

「ママがよんでるよ」

しげるが放つ言葉が、静一の深淵に潜んでいたママを呼び起こす。
ママに対する激情を吐露する静一。
しかし、静一は再びママに取り込まれてゆく…
そして導き出したひとつの”答え”が、静一を衝撃の行動に!?

【編集担当からのおすすめ情報】
累計(紙+電子)150万部突破!!雑誌掲載時より大幅加筆修正!!本作の大きな分岐点となる衝撃の出来事が…必読。

感想・レビュー・書評

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  • こっわ!

  • 血の絆は呪縛なのか?
    静一の中で醜く肥大していく「ママ」。
    側にいてもいなくても静一の精神を蝕んでいく。
    母親は聖女ではない。
    子供をある時は愛しく思い、ある時は煩わしくも思う。
    この気分差が激しいと子供は不安定になる。
    静一が頼れる大人が母親以外にもいればなと思う。
    父親の存在感の無さが悲しい…。

  • しげるは、なんで従兄弟の母親に突き落とされたりしなければならなかったのか、知りたかったんだろうなぁ…

  • 病みと狂気。 こんな精神を上手く漫画にできるなんて。 作者は天才。 1巻から積み上げてきたものが、爆発しまくってる。

  • 「浦沢直樹の漫勉neo」の押見先生回で描かれていた場面。

  • 恐ろしくて悲惨な展開なのに、心情や状況として不自然なところは何もない。それぞれの人物の心情も理解できるし、実際にも起こりうると思う。全部自然な流れだ。それが怖い。
    人ってこうやって、何かの積み重ねや小さな偶然を組み合わせて、どんどん破滅していくことが可能なんだ、と思い知らされた。
    壊れるのは全然難しいことじゃない。壊れずに生きていて、みんなみんなえらいよね。壊れた人がだめとかそういうことではなくて。壊れずに、壊されずに、壊さずに、そういうふうに生きるって、たぶんすごく難しくて大変なことなのかも。

  • ママから見た僕。
    僕としげちゃん。
    ママと僕としげちゃん。

    何が夢で、何が現実なのか。
    朧げなままに自分が幼少期落とされたあの場所で、しげちゃんを突き落とした静一。
    そして少年監獄へと進んでいく。

    犯罪者も犯罪者の正義がある。
    何が善で何が悪なのか。
    その犯罪一つが起こるまでに多くの出来事や感情、歴史が絡まっていて、理由は単純ではない。

    読んでいて
    気持ち悪い、怖いじゃ語り尽くせないその奥にある背景。
    深い作品。

  • 孤独感と愛情と人が感じるもやもやを自然に漫画で表現するのが上手い。よく感情を誇張して表現する漫画を見かけるけどこれは別。しげちゃんはなんで山を一緒に登ろうって言ったんだろう。

  • ママから見た静一のこわさ

  • 母子の関係性が逆転。
    心臓を鷲掴みにされるような展開。

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著者プロフィール

★漫画家。2002年、講談社ちばてつや賞ヤング部門の優秀新人賞を受賞。翌年、別冊ヤングマガジン掲載の『スーパーフライ』にてデビュー。同年より同誌に『アバンギャルド夢子』を連載した後、ヤンマガ本誌にて『デビルエクスタシー』などを連載。2008年より漫画アクションに連載した『漂流ネットカフェ』は、テレビドラマ化された。翌2009年より別冊少年マガジンにて『惡の華』を開始し、大好評連載中。

「2011年 『NEMESIS No.5』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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