東京日記7 館内すべてお雛さま。 (東京日記 7)

著者 :
  • 平凡社
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本棚登録 : 162
感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784582839210

作品紹介・あらすじ

たんたんと、時にシュールに、そして深くリアルに。あなたの日常でも不思議なこと、実は起きていませんか? 奇しくもコロナ禍の3年間にあたった、2020年から2022年の日記。

感想・レビュー・書評

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  • 川上弘美さんの「東京日記」おもしろい。あまり変化のない「日常」ながら、そのダラダラ感がなんとも心地良い。日々のちょっとした出来事をこんな風にとらえられたらどんなに良いか。日記をつけている私にとっては羨ましい限り。
    実を言うと、この弘美さんの文章、短歌づくりにはもってこいの文体。短歌づくりの為にも、真似たいですな。

    • 5552さん
      ごまめさん、はじめまして。

      「短歌作りにもってこいの文体」とレビューにあったので、こちらの本に興味を持ちました!
      私も、超初心者です...
      ごまめさん、はじめまして。

      「短歌作りにもってこいの文体」とレビューにあったので、こちらの本に興味を持ちました!
      私も、超初心者ですが、短歌を詠んでるんです。
      川上弘美さんは俳句を嗜まれてるそうですね。
      だから、文章が、短文詩向きなのでしょうかね。
      2023/05/23
  • 勝手に、作者の方を文学のすごい人で、高尚な遠い感じの人というイメージを持っていたので、ゆるく、ほっとして、たまに何だか笑ってしまうような内容に惹きこまれました。装丁も素敵ですね。紅白と駅伝を、録画して、お正月に晩酌をしながら3日とかかけて見る、というのに、年末年始で力がぐっと入っていたので何かほっとしました。他にも、粗大ゴミを追いやった魔空間を作ってしまった話や、ドラクエウォークをされているなど、好きなエピソードがありました。

  • コロナ禍に入る前からの3年間の東京日記。あとがきにも述べられてるけどさほどいつもと変わり映えしない安定した東京日記にほっこり、癒されました。一生続いて欲しいシリーズ

  • 東京日記7冊目。時は、ちょうどコロナ禍。初のzoom体験やら、外出自粛やら…
    川上さんらしく受け止めているようでした。

  • 期待通りの七冊目。大好きな東京日記。繰り返し読むことになるだろう。うれしく、あたたかな気持ち。川上弘美先生の本に出会えて良かったな。数独の本、買ってみようかな。

  • 淡々と日々のことが綴られているエッセイ。
    7冊目ってびっくり。
    今回は新型コロナの日々がメイン。
    いろいろありましたね、と遠い目に。
    川上さんの視点から見る世界は「そんなに慌てなくても良いんだよ」と言ってくれているよう。

  • 虚実入り混じったような、ふわっとしたこのシリーズがとても好きだ。
    途中からコロナ禍の影が射しはじめ、ひやりとするも、雰囲気はさほど変わらず安心する。
    だが、あとがきを読んでハッとした。この日記の後には、日常が瓦解する光景を目の当たりにするのだった。
    これ程分かりやすく暴力的に暮らしが破壊されていったわけではないが、コロナ禍においてむき出しになったあれこれも記憶に新しい。特に非常時に乗っかって、文化を軽んじた人たちのことは決して忘れてやらない!と強く思う。
    とまれ、くだらなくも愛おしい日常が続いていきますように。

  • 林真理子や銀色夏生とも違う独特の面白さ。
    ちょっと浮き世離れしてるというか、童話的な(夢の話し)感じ。
    随所に笑いどころあり。
    友人が少ないことを気にかけてるとこや、それでも知人が多そうで電話で話す知人、友人の会話がめっぽう面白い。
    中盤からコロナ禍になりリモート系のエピソードも楽しい。
    落ち込むとネットで食材(筋子とか)を買うとこもなんかわかる。
    タイトルは旅先で訪れた展示会の内容が変更になっていて、
    ひな祭り関係のものばかりだったとか。

  • 川上さんのエッセイは、いつでもするすると身の内に沁み込んでいくような、親しみ深い心地がする。
    数少ない、エッセイも好きな作家さんの一人である。

  • 「流ししらたきレース」の夢がとにかくゆるくて好き

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著者プロフィール

作家。
1958年東京生まれ。1994年「神様」で第1回パスカル短編文学新人賞を受賞しデビュー。この文学賞に応募したパソコン通信仲間に誘われ俳句をつくり始める。句集に『機嫌のいい犬』。小説「蛇を踏む」(芥川賞)『神様』(紫式部文学賞、Bunkamuraドゥマゴ文学賞)『溺レる』(伊藤整文学賞、女流文学賞)『センセイの鞄』(谷崎潤一郎賞)『真鶴』(芸術選奨文部科学大臣賞)『水声』(読売文学賞)『大きな鳥にさらわれないよう』(泉鏡花賞)などのほか著書多数。2019年紫綬褒章を受章。

「2020年 『わたしの好きな季語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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