ウィルキー・コリンズ傑作選〈第1巻〉バジル

  • 臨川書店
3.80
  • (1)
  • (2)
  • (2)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 13
感想 : 2
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (283ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784653036210

作品紹介・あらすじ

資産家で誇り高い旧家の次男バジルは、ある日偶然出会った美貌の娘に心を奪われる。恋情は忽ちにして燃え上がるが、彼女がリネン商の娘と知ったバジルは愕然とする。商売人の娘との結婚を父が許すはずがない。思い悩んだ挙げ句、彼は、夫婦として暮らすのを一年間待つというリネン商の条件を呑み、自分の家族には秘密で彼女との結婚の契約を交わす。しかし、その一年は長く、予期せぬ危険を孕んでいた。『白衣の女』の成功を充分に予感させる、サスペンス溢れるコリンズ初期の最高傑作。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 作品は限られているから、読みたい気持ちと読みきってしまいたくない気持ちのせめぎ合いの中、しかしいつまでも読まないということもできず、ついに一巻を開く。
    一巻と言っても作品集のこの1冊はバジルという1作品で完結している。
    開いてみたら1ページ二段組みだったので嬉しくなる(つまり長いこと読んでいられる)。
    紙の本のいいところは心構えができるところでもある。左手が少なくなるにつれ、徐々に終わりの近づきに覚悟できるところ。
    コリンズの作品は彼の指針の元に教訓的であり、善と悪、恨みもあるが赦しが勝る。このバジルも、白衣の女と同じく、赦しがある。クリスマスのこの時期にもあっている気がする。
    ああ、すぐに2巻に入ろうか。次のはちょっと雰囲気が違ってゴシックホラー的?らしいのだが。

  • 乗合馬車で出会った美しい少女マーガレットに熱烈に恋をしたバジル。彼女の後をつけ家を突き止め何とか繋がりを持とうとする。数回のマーガレットとの接触。父親であるシャーウィン氏との会見。リンネ商人という身分の違うシャーウィン氏との関係を父親に知られるのを恐れるバジル。結婚の許可をもらうが1年間の猶予期間を求められる。マーガレットとの結婚。1年間の猶予の間に帰国したシャーウィン氏の部下ロバート・マニオン。マニオンとマーガレットの関係。バジルのショックと父親からの勘当。2人の間を取り持とうとする妹のクレアラ。兄のレイフの協力。マニングとバジルの家族との過去の関係。

全2件中 1 - 2件を表示

著者プロフィール

1824年ロンドン生まれ。法律家修業を経て、20代後半から作家活動に入る。30代半ばで発表した『白衣の女』によって一躍脚光を浴び、1860年代に大流行したセンセーション小説の礎を築いた。代表作は、『白衣の女』の他、『ノー・ネーム』『月長石』などで、後者は世界最初の長篇推理小説としても有名。1889年没。

「2018年 『ヴィクトリア朝怪異譚』 で使われていた紹介文から引用しています。」

ウィルキー・コリンズの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×