志乃ちゃんは自分の名前が言えない

著者 :
  • 太田出版 (2012年12月7日発売)
3.92
  • (89)
  • (115)
  • (89)
  • (11)
  • (1)
本棚登録 : 1129
感想 : 109
5

『どもり』は無くても、私はツマラナイ奴でした。
ノリが悪く、笑いのセンスがなく、天然でもない。
ただ愛想良く、空気を壊さないように笑うふりをしているその他大勢。
魅力のない人間であることがコンプレックスでした。
十代のあの頃の気持ちが蘇ってきて、胸がキリキリします。
欠点をそのまま受け入れてくれる友達ができた志乃ちゃんが羨ましくなりました。
心地良いだけの感動作ではないです。痛みがあります。
でも救いのないリアルでもない。
絶妙なバランス。傑作です。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2013年10月26日
読了日 : 2013年10月21日
本棚登録日 : 2013年10月26日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする