- Amazon.co.jp ・本 (142ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062076968
感想・レビュー・書評
-
古い洋館に住む未亡人のもとに、若い夫婦が住み込みでやってくる。そこで見つけた美しいクリスマスボックス、そして未亡人の隠された悲しい過去…。
書店に勤め始めた年の初めてのクリスマスに、たくさん売った本であり、当時の自分にクリプレとして買ったということもあり、とても思い出深い一冊である。
クリスマスらしい素敵な装丁、そして悲しくも美しい物語展開。この一冊で十分うるうるくるのだが、まだ物語の序章にすぎない、ということは第2部、第3部を読むとよくわかる。是非3部作まとめて読んでいただきたい、珠玉の名作。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
感想記録なし
-
この本を読んでいる間、何度か、「こわい話なのだろうか……?」とそわそわしてしまいました。その理由が途中までわかっていなかったのですけれど……もしかしたら、死者の香りを感じ取っていたのかもしれません。
子どもを愛す「親」ほど、この物語が刺さるのでしょうね。
(以前感想を綴っていたTwitterアカウントを消してしまったので、感想は途中から)
(以下、読みながら綴った感想)
2022/12/17 p.114-122
p.116
“「それを着せて、埋葬するんです」と低い声でいった。”
鳥肌が立ちました……。そういうことだったのですね……。
2022/12/22 p.123-125
p.124
“傷は癒えても傷痕(きずあと)が残ります。それが痛みを思い出させます。”
そうなのですよねえ……。もうすでに、かさぶたになっていそうな心の傷なのに、見つめ直すとまだまだ涙が溢れます。
2022/12/24 p.125-144
2023/01/09 p.144-165
p.146
“神は神の子供らを深く愛していたので、その御子(みこ)を子供らに遣(つか)わされた。いつかは神に返すことになる神の御子を。”
子供は両親で、御子はその両親の子どもを指しているのでしょうか。それとも、イエス・キリストのことでしょうか。
まぁ、この流れでは「子ども」なのでしょうけれど。
p.164
“この本は世界中で一一〇〇万部以上売れたという。一九九五年当時は、それほどの本かなあ、という気持ちが正直いってあった。”
正直、自分もそう感じてしまいました……。ごめんなさい。
一気に読んだら違う印象だったのかもしれません。 -
さらっと読める感じの本。クリスマスの奇跡を通して家族の大切さを描いている。大切な気持ちは一人、また一人とバトンを渡していきたいなぁ。と心温まる気持ちにさせてくれる。
-
ソルトレイクシティにある、
ヴィクトリア朝風の館に住むことになった、
若い家族と老婦人。
すぐに打ち解け合ったが、
老婦人には女性にとって最も悲しい過去が。
クリスマスボックスの中にあった手紙が、
若いパパを導き、
御子が与えられた意味を知らせる。
そして今この時、自分の子供を愛する事は宝物であると知る。
-
時節に合わせて読もうと借りてきていたものの積んでた。
とりあえず12月中に読めたから良しとしましょう。
著者が私的に作った20部のコピーがたくさんの人に読まれたので、出版社に持ち込みするも相手にされず、自分で出版して口コミブレイク。今度は大手の出版社から声かけられてベストセラー、という、夢のある経緯をたどったクリスマスのお話。
タイトルにもある"箱"がキーワード。
お話としてはありがちではあるのですが、こうしてみると箱って人を哲学者にさせるのかもしれません。
何も入っていないけど、満たされている。
ミステリ読みは密室と言う箱が大好きだし、開かずの金庫は多分空だとわかっていても開けたくなってしまう。
素敵な物が入ったプレゼントは大歓迎。
……なーんてことを思いました。
作中に出てくる手紙の部分が臙脂色のインクに色変えてあって素敵です。
何でもそうだけど、臙脂、深緑、紺、ダークブラウンあたりはクラシックな印象で落ち着く。
装幀 / 川上 成夫
造本 / こやまたかこ
原題 / "THE CHRISTMAS BOX"(1993) -
<THE CHRISTMAS BOX>
装幀・造本/川上成夫、こやまたかこ -
4-06-207696-9 142p 1995.12.1 1刷
○正直なところ、よくわからない。
聖書が出てくるので内容を知ってたらわかるのかもしれない。 -
とてもステキなお話でした。
子供の小さい頃なんてすぐに過ぎてしまうのだから、その今を大切にしなさい。と父親に悟らせるお話。
でもどうしてクリスマスボックスが空でないといけないんだろうか?
空のボックスには愛を詰めなさいってことなのかな?
でも図書館でいつも気になってた本がこんなステキな本だったなんて感激です。 -
ほんわか、でも、考えさせられるお話。