小林かいちの世界: まぼろしの京都アール・デコ

著者 :
制作 : 山田 俊幸 
  • 国書刊行会
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感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (155ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784336048509

感想・レビュー・書評

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  • 絵葉書・絵封筒って言うのが、さらにレトロですね。

  • 林かいちの世界―まぼろしの京都アール・デコ

  • 実物を見たくなる。本に印刷されたものでは物足らなく思えてきて。

  • 祈りと嘆きと悲哀を感じさせる作品。

    氏の作品に多く見られるモチーフは「泣く女」である。
    顔を覆い、折れそうな細い体を大きく屈曲させ、嘆く。
    そのイメージが強いのだが、私は初期のシンプルで実世界を感じさせないような作品が印象に残っている。
    特には「祈りの夕」
    室内のようでありながら、どこかの街外れかもしれない。
    場所を感じさせず、ただ人物の途方もない絶望と祈りのありかが伝わってくるように思える。

  • 全作模写したいくらい素敵なデザイン。

  • 「この人が大好きでね。これね、馬鹿みたいに二つも買ってしまったのだけれど、使う事はできないし」
    そういって、叔母は私に小林かいちの封筒を見せました。バーガンディー色の強烈なデザイン。目を見張る美しさに一気にファンになったのです。興奮する私に、
    「好き?そうね、唯ちゃんがもらってくれると本当に嬉しいわ」
    以来、私はかいちのファンなのです。

    関東大震災の前後から1940年代後半に活躍したと言われる、京都の謎のデザイナー。
    うつむき、嘆き、影、愁い、涙。美しいモチーフ。かいちを、誰が嫌うことができるでしょう。Aubrey Beardsley, Georges Barbier, Etreの影響を示唆する人もいれば、竹久夢二など大正の抒情画家達をあげる人もいる。しかし、それらどれとも異なり、かいちの作品は一目でその人のものだとわかるのです。


    p.58には 谷崎潤一郎の「卍」で言及されている、かいちの封筒も紹介されていて、その考察文と共に感動。

    p.116からの対談「記憶のなかのかいち:残されたかいち封筒をめぐって」も、当時の文化と照らし合わせながらかいちデザインが語られ、数少ない貴重な情報収入源となりました。

    図書館で借りた本ですが、いつかこれもまた所有したい。


    ちなみに、叔母が私にくれた小林かいちオリジナルレターセット。京都さくら井屋からの当時のものではなく、小杉放菴記念日光美術館からのもの。内容は
    「二号街の女」「灰色のカーテン」「彼女の青春」「感謝の夕べ」の、4点の絵葉書
    「ある日の舞姫」とよく似た絵の便箋 
    あと2枚、青と赤の、縦長の絵封筒があるのですが、これはなんという作品なのか、本にものっておらずわかりませんでした。

  • 京都アールデコ!小林かいちの絵葉書がたくさん収録されています。
    とっても素敵な色合いで、眺めているだけで気持ちが良いです。
    竹久夢二とはまた違う、ロマンの空気。

  • 時間のある時にじっくりと絵を眺めながら解説を読むと、実際に美術館に行って体験した絵の細やかさ、色彩を思い出して幸せな気持ちになれる。
    ただ実物と印刷では微妙に色味が違うので、また見に行きたくなるのが困る。

  • 書店で見かけて一目惚れ。
    即行レジに持って行きました。
    黒と赤の使い方が素晴らしい。

  • 買いました。

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