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みんなの感想・レビュー・書評
(31レビュー)
81~90年に発表された短編を収録した作品です。メインと目される作品は「冬のショパン」「荒廃地域」「夜鷹」「熱い氷」の4作で、あとは10編ほどショートショートぽいすごく短めの作品が収録されています。
とりあえず「ペットミルク」を読んでみてください。短編最後のあたりの箇所、「そしてぼくは思うのだった。あのころ、僕らみたいなカップルが通過していくのが見られたらきっと素敵だったろうな・・・と。完!」の部分で鳥肌が立つ気持ち悪さを感じてしまうのを抑えきれず僕はゲロをはいたのだった。勝手にやってなさい。ぺっぺっ!!
【概要】
1950年代のシカゴを舞台にそこに生きた人々を描いた4編の短編と10編の掌編(ショート・ショート)からなる連作短編小説。消失・喪失の物語。
【感想】
訳者(現代アメリカ文学の翻訳者として有名な柴田元幸)にとって今まで訳した中で一番好きな本らしいが、私にとっては面白くもなんともなかった。短編集で200ページ程度の長さだったから読みきることはできたけれど、総じて(特に掌編が)読んでいてチンプンカンプンだった。こういうのを読むと、文芸ものの短編に対する苦手意識が増幅される。
『荒廃地域』が特にお気に入りです。『朝鮮戦争とベトナム戦争のあいだの、ロックンロールが完成に近づいていたころに、僕らの町が「公認荒廃地域」に指定された。』この出だしだけで、胸をグッと掴まれました。読者の胸に郷愁や喪失感といったものが染み渡りだした頃、唐突に「キンタマ」という単語が飛び出してきて、頭をぶん殴られたような感覚になります。
全体的に、夜だったり、曇っていたりするけども、そういう閉鎖された状況での温もりの描写が非常に心地いい!
「荒廃地域」「熱い氷」「ペット・ミルク」の青年たちはみんなイカしてるし、「夜鷹」のなかの「不眠症」の夜の登場人物たちにはとても共感を覚える。
SISTER JET、ワタルくんのブログで
見て興味持ったから読んでみた。
短篇集だからとても読みやすかった。
買って損はしない一冊
ペットミルク、冬のショパンがおすすめ
日中はまぎれもない夏だが、夜半になっての気温の落ち方は、過ごしやすいとは言えないまでも、酷暑とまではいかない微妙なところになっている。 夜は、小説を読むことにしている。 スチュアート・ダイベック(柴田元幸訳)「シカゴ育ち(The Coast of Chicago)」 (白水Uブックス)という新書版のきれいな本だ。表紙は、野球選手のレリーフがついた古いラジオの写真だ。シカゴのダウンタウン... 続きを読む »
戦後のシカゴの下町を舞台にした短篇集。
喪失感やある種の孤独が漂う中、様々な人が現れて、また消えていく。なんだか陽炎を眺めているような気分。
ちょっと暗いなぁという人もいるだろうけど、
訳者の他の本が好きな人はきっと気に入ると思います。
[ 内容 ]
[ 目次 ]
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
こちらもLife 世界文学ワールドカップの回から。
大変面白かった!
短編と掌編を織り交ぜて構成された、
シカゴを舞台とする作品集。
一つ一つの物語で重いパンチを放つというよりも、
軽めのものを数打たれていたら、
いつの間にかノックダウンしていたというような。
心温まるというよりも、
どこか荒涼とした寒々しい世界観。
いつかこの目でシカゴを見たい。
ダイベックのノスタルジーを感じたいと思わせる作品だった。
おすすめです!
> なんとなく寝れないで、少しだけ憂うつになりそうなときに、この作品、特に「ペット・ミルク」を読むと、少し救われるような気がします。最高です…
一年がかりで読了。どうにも文体に馴染めなかった。のだけど、また読み出したら面白かった。舞台はシカゴ、出てくる人間は、どこにでもいそうな人々の物語。シカゴが舞台なのだから、当然、日本人から見れば外国人の物語なわけだけれども、読むととても懐かしい感じがする。おそらく、どこの国の人が読んでも、ちょっとしたノスタルジーを喚起するような気がする。立ち読みでもいいから、一遍読んでみてみるといい(短編集です)。柴田元幸訳にハズレなし。
柴田元幸編の短編集経由。そっちに収録されていた話の、指紋を薄く切り取ったような月が。。。という出だしでノックアウトされた。
忘れていた昔の記憶がおぼろげに浮かんできて懐かしさを感じるような錯覚をする。本当は全然覚えていないから思い出せないんだけど。同じ体験はしていないはずなのに、すごく共感を刺激してくる。不思議な小説家だなあ。
シカゴを舞台とした短編集。まちのけしきや空気、そこに住む人々の生き様が繊細に描写されており、読めば読むほどに味わい深い。劇的なストーリーではないけれど、心にぐっとくる。
「熱い氷」は、悪魔や天使を信じるパンチョ、パンチョとは正反対のマニー、そして語り手にもっとも近い立場のエディの物語。5つの章にわけられ、そこに氷づけの聖女の物語がうまく織りこんである。
「冬のショパン」「右翼手の死」(暗喩小説と捉えて良いのかな)「ペット・ミルク」がお気に入り。味わい深い短編集。
この作品集の総括をラスト2編で行っているように思う。
失われたもの、通り過ぎていったもの。
帰国していたときに、日本に住む長男が「これ面白かったよ、母さんも読んでみてよ」と渡してくれた一冊。 どんな風に面白いのかなということよりも、2児の父親となった息子が、今現在、どんなものを面白いと思っているのか、そちらの方に興味の関心は傾いた。 さて、このスチュアート・ダイベックという作家、寡作なことで有名らしい。 アメリカでは結構人気の作家のようで、オフィシャルサイトも、また彼を取り上げ紹介... 続きを読む »
最初は「冬のショパン」「荒廃地域」の余韻にひたったものだけど、最近になって読み返して「ペットミルク」の繊細で泣きたくなるような美しさにグッときてしまった。何度も手に取る本。
生活の些細な場面を大変に美しく、印象的に切り取る様が実に素晴らしい。
話としては「荒廃地域」が一番面白く感じたが、それぞれを物語として読むよりは、はっとする美しいさを各所で味わうために読むべきと本と感じた。
![第3回 ブクログ大賞[2012]](/ad/1201/award_booklog200_65.gif)

