コンテンツのページに和光の時計塔の写真があった。
銀座4丁目交差点から見上げて撮られている。
よく見ると、ちょっと気になることがある。
時計はなぜもっと見やすい方向を向いていないのだろうか?
すると、たまたま読んだミステリ小説『街の灯』(著者:北村薫)にその答えはあった。時計塔は四面あって、きちんと東西南北を向いているのだそうだ。言われてみれば簡単な答え。これで斜めなわけがわかった。
ちなみに、昭和の初め頃、銀座4丁目交差点は「尾張町交差点」と呼ばれており、和光の前身は「服部時計店」だった。
さて、本誌のテーマは「銀座でしたい20のこと。」だ。
その20番目のしたいこと、「乙女の銀ブラ。」にちょっとだけ面白い情報を発見。
ある有名な老舗珈琲店でコーヒーを飲むと、会計時に「銀ブラ証明書」なるものをいただけるそうだ。
これは、ある意味正真正銘の「銀ブラ」だ。でも、そんな洒落たことをしてくれるなら、客としてはオーダーを○○○○コーヒーにしないとね。
全体としては、見慣れた感のある誌面作りだが、編集の方々は大変なんだろうと思う。
なにしろ、ネットから情報が簡単に得られる時代なのだから。ネットと雑誌の情報の差別化にかなり頭を悩ませているのではないか。
誌面構成は、カタログ的であったり、アート的であったり、いろいろと工夫されていて素敵だ。
でも、誌面に工夫を凝らせばこらすほど、読者が誌面から抱くイメージと、現実にそこを訪れて感じるイメージとが離れていくような気もする。
自分が使っているのをつい想像してウットリしてしまう素敵な品物、あるいは、パリの街角にあるかのようなカフェやビストロ。
どれも、編集者の高感度な眼を通して切り取られた世界だ。
読者の眼で、実際のそれらを見たなら、はたしてどう映るだろう?