Swann's Way: In Search of Lost Time, Volume 1 (Penguin Classics Deluxe Edition)

著者 : MarcelProust LydiaDavis

制作 : LydiaDavis  ChristopherPrendergast 

• Penguin Classics (2004年11月30日発売)

感想・レビュー・書評

[johnnycakeさんの感想 · 2023年6月3日]

世界で一番長い小説とギネス・ブックで認定されているこの作品の１巻目。７巻に分かれているし、何をもって「一番長い」とするかにもよるのだが、長いことには違いない。前々から名前だけは知っていたが、昔を懐かしんで色々と思い出す話だった。１巻目は３人の女性、母親・オデット・ジルベルトに関する話だが、情景描写や心理描写が一つ一つの出来事に付随してくるので話が長くなるわけだ。そういった描写部分がどれも印象的で、出来事そっちのけで読み手の頭の中が庭の様子やジルベルトの目の色をしたお菓子なんかでいっぱいになる。

ここしばらくジェイムズ・ジョイスの作品をいくつか読んでいて、ジョイスは物語に汚いものや性的なものを曝け出すのが好きで、そういう世界からこのプルーストに来るとなんかもう綺麗な世界だなぁと思うのだった。