Invisible Cities (A Harvest/Hbj Book)
- Mariner Books (1978年5月3日発売)
- Amazon.co.jp ・洋書 (176ページ)
- / ISBN・EAN: 9780156453806
感想・レビュー・書評
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Calvinoの新訳シリーズ、表紙は素敵なんだけど翻訳者が苦手で、語彙力が足りないのもあってあまり楽しめないんだけど、わからなければ辞書をひこう、他に本もないしと腹を括ったら、chapter 2からぐっと面白くなりました。
Thin cityがsin cityと韻を踏んでて?いいですね。thin city3がいい。あと、cities & the sky5とか。
しかも大好きなJeanette Wintersonおすすめだし。
それぞれの町の名前が女の子の名前になっていて、もし自分の名前もあったら探すのも楽しそうだと思いました。
ただただ想像力に任せた荒唐無稽な町の紹介というより、少しさみしいような、ふざけているような話でした。あり得ない町の中に何気なくヴェネツィアが混ざっていたり、13世紀だって言ってるのに空港だの電気だの使っていたり。
時代に正確でなくても、実際に存在する町でなくても、それでいいのです。という説得力がある。
どこに越しても生きづらいから詩を書きました、というような声が聞こえてきそうな一冊でした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
【琉球大学附属図書館OPACリンク】
http://opac.lib.u-ryukyu.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BA18375266 -
個人的に何度読んでも錆びない、廃れない、そういう希な本の一つです。全体を包む乾燥地帯の遠くまで澄んだ空気感のようなものに、個人的にえもいわれぬ憧れを持っていることもあり、幾度ページを開いても、その都度頭の中に、乾燥した空気のなかにたたずむ街と空のにおいが、鼻腔を通り抜けて頭の中で広がります。