- Amazon.co.jp ・洋書 (48ページ)
- / ISBN・EAN: 9780545202824
感想・レビュー・書評
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なるほどこれがかの「図書館ライオン」か。
人を守るためなら(もっと言うなら善きことをするためなら)ルールを破ってもよい、的な教訓の絵本。
ともあれ、本書のライオンはもはやライオンではなく犬だな、と思ってしまうと集中できなくなった。
物語にもなんか違和感を覚えつつ、ずっとこの本のことを考えてしまう。という点ではすぐれた絵本なのかな。
ひとつ違和感の理由は、ときにはルールを破ることの大切さが説教くさく語られているところかも。
「法」について考えるうえで本書はもってこいかもしれない。ライオンは図書館に入ることで無力化されたのであり、法を破ったあとに規則にしたがってみずから図書館を立ち去ってしまう(自罰)ことに象徴される。
ライオンがふたたび図書館に迎え入れられ、なんかすごく心当てはまるお話みたいに書かれているけれども、それはただ単に慣習としてなじみがあるから。
存在価値のなくなったライオンは、善きことをしたという権威づけをもらうためにこれから図書館に依存することになる。それと引き換えに主体性を失うお話。その意味で、たしかに本作のライオンは犬に似ている。
このライオンというのは、法なんて知ったことではない子どもたちも象徴していて、いわば教育という名の洗脳プロセスと、法による例外状態の包摂のプロセスを美化したお話になっている。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ハッピーエンドでよかった。それにしてもどこからやってきた?笑
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ある日図書館に現れたライオン。
読み聞かせが聞きたくて(規則を破って)吠えてしまいます。
規則を守るなら図書館にいてもいいと言われ、規則を守ろうとしますが・・・
規則を守るのは大事だけど、理由があって規則を破った場合はどうするか考えさせられる絵本です。
年齢に関係なく読める良い物語だと思いました。
ところでライオンは夜間はどこにいるんだろうと思ってしまったり(笑) -
YL0.8 語数1373 2024.4.8★ADY
ある日、図書館にライオンが入ってきました。
みんな驚きますが、ルールを守るならOKと館長に言われ、ライオンはみんなとうまくやっていました。
ところがある事件が起こってしまい・・・
絵本で初めて感動した本です。 -
長女の英語教科書より。
英語でのニュアンス日本語でどう訳してるんだろうと興味ある。
大人になってしまった私は、ライオンが街中にいる現実を不思議に思ってしまい、ピュア心を忘れてしまってる… -
ある日、ふらりと図書館へやってきたライオンは、お話の時間がお気に入り。はじめてやってきた日から毎日、図書館へ通うようになりました。
スタッフのマックビーさんは、ライオンを追い払いたいと思っていますが、館長のマリーウェザーさんは、図書館のルールを守るなら、何者だろうと図書館にいて良いと決めます。
そしてライオンは、図書館のルールを守り、お話の時間を待つ間、図書館の仕事を手伝うようになりました。図書館にいる人は、(マックビーさんを除いて)みんなライオンのことが好きで、ライオンも図書館にいる人が好きでした。
ところがある日、ライオンがルールを破らなくてはいけない出来事が起きてしまいました。ルールを破ったライオンは、うなだれて図書館から立ち去ります。図書館の人達は、もうライオンに会えないのでしょうか?ライオンは、どうなってしまうのでしょうか?
「てぶくろをかいに」みたいだと思った。前に邦訳されたのを読んだ時もそう思ったみたい。
ルールを理解できて守れるなら誰でも其所にいられる、というクールな合理性が好き。移民の国のお話らしい。
みんながライオンを恋しがっているシーンでは一緒に淋しくなるし、子ども達とライオンが遊んでいるシーンでは、ライオンと遊んでいる子どもの気分にも、子どもの遊ぶライオンの気分にも慣れる。
ライオンを唯一嫌っていたマックビーさんがライオンを図書館へ連れ戻す展開にぐっと来る。 -
◎ YL 0.8
◎ 1,373語 -
Storyline Onlineにて。
http://www.storylineonline.net/ -
ある日、図書館にライオンがやってきました。この設定が度肝を抜かれます。図書館にはルールに厳しい職員がいます。ライオンがうなり声を出した時に、大きな音を出す者は出て行ってもらうと言われます。その日からライオンはルールを守り、そして子どもたちや職員のお手伝いを始めたのです。ところが館長さんがけがをしてしまい、助けようとしたライオンが、ルールを破ってしまうのです。この後の展開が、とても素敵です。