The Testaments: WINNER OF THE BOOKER PRIZE 2019
- Vintage (2020年9月1日発売)
本棚登録 : 22人
感想 : 2件
- Amazon.co.jp ・洋書 (448ページ)
- / ISBN・EAN: 9781784708214
感想・レビュー・書評
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前作『侍女の物語』を読んだのが発表から間もない時期だったので、ほぼ記憶はない状態で読んだ。前作は淡々と抑えたトーンだった気がするけど、今回は語り手がスイッチしてGilead出身ではない登場人物も現れるため、目先が変わって読みやすい部分も。後半にかけて活劇っぽい展開になり、ほっとするけど現実は？と考えさせられる。Aunt Lydiaのパートは自分の語彙力不足を痛感したので、勉強します…。
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Audible。 ナレーターはドラマ版でAunt Lydiaを演じたAnn Dowd, Bryce Dallas Howard, Mae Whitman, Derek Jacobiら。著者のコメントも少し入ります。
The Handmaid's Taleの後日譚。ごく普通の現代アメリカ人女性である主人公が、出口の全く見えないディストピアで生き残ろうとする前作（結局最後どうなったのかもわからなかった）に対して、ディストピアと戦うある意味ヒロイックな女性たちが描かれたともいえる作品だった。
前作に比べてスカッとするけど、その分現実のメタファーとしての恐ろしさやまとまりは劣るようには思います。あくまでテレビドラマ化を経たからこその作品という感じで、前作ほどの現代の古典的名作とはならないと思いました。
カズオイシグロの"Never Let Me Go"が、ウェストワールド的にクローンが反乱したりしないからこそ、私たちのいわゆる「普通の」人生を映し出すものになっていたのを思い出しました。前作はそれとちょっとだけ似ていたし、今作は真逆。
とはいえ面白かったですけどね。
★3.8くらい
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