- Amazon.co.jp ・本 (265ページ)
- / ISBN・EAN: 9784000022910
作品紹介・あらすじ
心理療法とは、それぞれの人が生きて行く上で自分なりの物語をつくる、その手助けをすることだ-。新しい人間の科学の構築を目指して行われた、一連の興味つきない講演の記録。隠れキリシタンの神話や『日本霊異記』等の物語を読み解き、東洋と西洋、性のはらむ諸問題、アイデンティティの深化について語りかける本書は、人間のこころの理解について新たな方法を開拓する。
感想・レビュー・書評
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2014年46冊目。
「物語」というものはどういうもので、どれだけ人間の無意識を過去の物語は表してきたかが、著者のいくつかの講演の中で語られている。
「言語化できない」と語られる部分があるが、そういう言語化できないものをどう言語化するのか以上に、言語化できないものと自分たちの関係性をどう築いていくのかが大事なのだと感じる。詳細をみるコメント1件をすべて表示-
下山はじむさん物語と人間の科学1993=こころの最終講義2013 です物語と人間の科学1993=こころの最終講義2013 です2023/05/23
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今は亡き河合先生の講演や講義がそのまま綴られた本。
(ちなみに97年出版。だいぶ古い)
図書館をぶらぶらしていて発見。
第一章、第五章が好き。
西村佳哲さんのWSにリンクするところがたくさん。
まーちゃんやさとしに知らせたら、きっと反応するんだろうなぁなんて思ったり。
森博嗣先生の小説で登場する「問い」と類似のメッセージが語られたり。
(さすがにこれは読んでいてぞくっときた)
素敵で、綺麗な本に出逢うと、わぁっとなる。嬉しいんだと思う。
あの方みたいに言葉の定義を突き詰めていく。
今まで、憧れていた人って、みんなこうやって自分なりにその定義を語れる人なんだって最近思う。
自分なりに語れるということは、
自分を語れるってことにちょっぴり近いんじゃないかな?
それはつまり、自分と向かい合っているってことだと思う。
自分から逃げていないで向かい合っている。(言葉はチープだけど難しい問題)
そういう誠実な雰囲気、そういった雰囲気をもっている人に、惹かれてしまうなぁ。