征服戦争は是か非か (アンソロジー新世界の挑戦 7)

  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (252ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000036375

作品紹介・あらすじ

インディオの擁護者ラス・カサス最大の論敵にして、スペインの代表的アリストテレス学者が披瀝する征服戦争是認論の精髄。

感想・レビュー・書評

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  •  スペイン人によるインディオへの征服戦争は正しい、ということをアリストテレスの階級理論にしたがって証明した本です。
     
     著述の仕方もプラトンに習い、弟子の質問に師匠が答えるという対話形式になっています。なので比較的読みやすいです。

     インディオへの戦争は、彼らに邪教を捨てさせ、キリスト教へと導くのだから、魂を救うことに他ならない。例え行きすぎがあって、彼らを殺してしまっても魂は救っているから正しい、という単純明快な理論です。

     現代でこんな主張をする人がいたら、全く狂人としか見なされませんが、著者は当時一流の学者でした。
     「インディオは人間か(動物なのか)」ということが議論されていたわけですから当時はこれが常識だったわけです。

     人間はこういう危険な思想を持ちうるということを忘れてはいけません。
     現在でも形を変えて、こういう思想は世界のいたるところで生き続けています。


     
     
     

     

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