張学良―日中の覇権と「満洲」 (現代アジアの肖像 3)

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  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000043984

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  •  張学良存命中の96年刊行。著者は本人へのインタビューも行っている。
     西安事件に至るまでの張学良をアイデンティティという観点から見る。東北、国民国家(救国)、中華民族(救亡)の3つのアイデンティティの併存。中でも国民政府の正統性を認める救国アイデンティティが強かったが、蔣介石の指導下で剿共が行われまた東北軍が弱体化させられる中、アイデンティティ矛盾の解決のために西安事件を起こしたというのが著者の説明だ。
     また著者は、より大きな視点から、日本は国民国家・中華民族の両アイデンティティとそれらの凝集性を認識できなかった、とも指摘している。

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著者プロフィール

大阪大学名誉教授、放送大学客員教授。
1944 年生まれ。東京都立大学大学院人文科学研究科修士課程修了、法学博士。専攻は20世紀中国政治史。
主要著作に、『中国近代東北地域史研究』(法律文化社、1984年)、『中国ナショナリズムと民主主義―二〇世紀中国政治史の新たな視界』(研文出版、1991年)、『20世紀中国の政治空間―「中華民族的国民国家」の凝集力』(青木書店、2004年)など。

「2014年 『戦時期中国の経済発展と社会変容』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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