- Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
- / ISBN・EAN: 9784000054706
作品紹介・あらすじ
数学者はどのように数学に向き合うのか。その理解の仕方はどういうものなのか。どうしたらそのような理解に到達できるのか。13人の数学者が実体験をもとに、それぞれの学び方を綴る。1987年刊の『数学の学び方』に新エッセイ5篇を加えた新版。
感想・レビュー・書評
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Rebuild: 315: Our Bank Doesn't Like Your Voice Service (higepon)
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硬軟、そして、抽象と具体を織り混ぜながら、一流の多彩な数学者たちが数学の学び方を縦横に語った良書。大学数学のレベル感を知るためにも一読の価値あり。
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日本の数学者達が語る数学の学び方。「王道なし」と「論理のつらなりから歌がきこえる」を見て得心した。
以下、敬称略
・小平邦彦:幾何に王道なし(ユークリッド)と言うが、数学に王道なし
・深谷賢治:音符の連なりから歌と同様、論理のつらなりから「歌」を読み取って感動すること、これが理解すること
※ 論理のつらなりを楽しめる心が数学好きという事なのだろう
・大学単位は1時間講義に2時間の予習・復習で計算されている
・セミナー形式は日本はやるが欧米ではやらない(※ 本当?)
・指数関数が自然現象に表れるのは線形微分方程式の解だから。(※ 速度・加速度に方程式が成り立つ)
・地震の損失額計算などはべき指数分布になる
・小林俊行:知識は月日につれて増える。考える力は月日では増えないので意識して鍛えるように (※ たしかに)
・数学では、順序を変えて結果が変わるのは「非可換」と言う
・高木貞治:近世数学史談(1931)「ガウスの進んだ道はすなわち数学の進む道である。その道は帰納である。特殊から一般へ! それが標語である」「数学が演繹的であると言うが、それは既成数学の修行にのみ通用するのである」「演繹のみから新しい物は何も出てこない」 ※ 特殊例を見つけて一般へ広げる。 -
やる気のある人のためには、元気がでるエッセイが詰まっている。磨き抜かれた論証パッケージであれば、それを取り出すことにあたって手がかりのキーすら不要なはず、ということだ。。でも、数学の世界のすべての証明された足掛かり点の位置を覚え、そこからの展開ロジックを全部頭に入れて、いつでも取り出せるようにしておくのには、凄まじく脳のエネルギーが必要だな。広大な宇宙で、いつでもどこでもボルダリングにとりかかれるようにしておけ、という離れ業。
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請求記号 410.7/Ko 17
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数学の学び方が、復刊になったので買ったと思ったら、
この仕打ちである。なぜ新が出る直前に復刊した。 -
岩波書店の紹介ページ:
http://www.iwanami.co.jp/moreinfo/0054700/
神永正博さんの紹介(毎日新聞2015.4.19):
http://mainichi.jp/shimen/news/20150419ddm015070013000c.html