- Amazon.co.jp ・本 (196ページ)
- / ISBN・EAN: 9784000071222
感想・レビュー・書評
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【由来】
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【期待したもの】
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※「それは何か」を意識する、つまり、とりあえずの速読用か、テーマに関連していて、何を掴みたいのか、などを明確にする習慣を身につける訓練。
【要約】
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【ノート】
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【目次】
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手前味噌ですが、自分のブログで以前に感想を書いています:
http://blog.kansai.com/tb/blanche/2
<a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/400007122X/httboojp0a-22" target="_blank">墨東綺譚</a>
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私が初めて讀んだ永井荷風。<BR>
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中學校で文學史を習つた時に、名前は覺えたがその作品を讀んだことがなかつた。<BR>
このタイトルも中學の頃からずつと「ボクトウキタン」だと思つてゐた。<BR>「ボクトウキダン」だつたとはきのふはじめて知つた。<BR>
ちなみにタイトルの漢字「墨」にはサンズイがつくのだが、變換できなかつた。<BR>
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昭和初期、墨田川東岸(これを稱して墨東といふ)にあつた私娼窟の有樣がよくわかる。<BR>
ストーリーそのものよりも、風俗誌として興味深かつた。<BR>
また、卷末には作者による作後贅言が30ページにわたつて掲載されてゐるが、印象に殘つた部分をご紹介。<BR>
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「(中略)一度崩れてしまつたら、二度好くなることはないですからね。芝居でも遊藝でもさうでせう。文章だつてさうぢやないですか。勝手次第にくづしてしまつたら、直さうと思つたつて、もう直りはしないですよ。」<BR>
「言文一致でも鴎外先生のものだけは、朗吟する事ができますね。」<BR>
(なぜか「鴎」の正字が變換できません。ご了解ください。仙丈)<BR>
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以前讀んだ、山本夏彦さんの「文語文」にまつたく同樣の趣旨の文章があつた。<BR>
なんと昭和初期にして既に日本語の文章の亂れが嘆かれてゐるのであつた!<BR>
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2003年4月20日讀了