相対性理論 (物理テキストシリーズ 8)

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  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (231ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000077484

作品紹介・あらすじ

相対性理論は、量子論とともに現代物理学の最も基本的な知識である。本書は、特殊相対性理論と一般相対性理論を、一点の曖昧さも残さずに、正面から堂々と墾切かつ明快に説く。著者はその序で、「本書を読破したなら、相対性理論を理解したという自信をもってさしつかえない」と断言する。若き学徒におくる好個の相対論入門。

感想・レビュー・書評

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  • この本を理解できないようなら、もはや相対性理論を学ぶことはあきらめるべきであろう(序文より)

    理数理 ウチヤ||5||2||6286 10987063

  •  岩波文庫の『相対性理論』の訳者内山龍雄氏が書いた相対論教科書。
     彼の文章はなかなか毒があって面白い。これの序文には。本書を読んでも理解できなければ,相対論を学ぶのをあきらめろ,といきなり言い渡してくれる。反面,これを読破したなら,相対性理論が分かったと公言してよい,と読者に奮起を促す。やはり昔の先生は厳しかったのだろう。親切に分かりやすく教え諭すなんていうのは,大学では期待されていなかったのだ。学問が身に付くか否かは学生次第である。全入時代を迎え,高校の復習まで面倒を見てくれる今の大学とは随分と違っていたのだろう。もっとも,研究者を目指す学生は,今でも厳しく鍛えられているのかもしれないが。
     偉そうにいろいろ書いているが,私自身,相対性理論をまだまだ理解できていない。慣性系を前提にした特殊相対論については,何とか概略をつかめたつもりでいるが,重力を扱う一般相対論については,いまだにNewton誌レベルの理解にしか至っていない。というのも,理論を記述するための数学がやたら難しいのだ。一般相対論の核心である重力方程式と測地線の方程式は,四次元リーマン時空におけるテンソル方程式である。だから,ベクトルを拡張した概念であるテンソルや,リーマン幾何学の知識が大前提になる。これがかなり手強い。パウリの教科書は,数学的基礎の解説にかなり多くの分量を割いているが,やはり難しくて消化不良。まあ,凡人が天才の書いたものを一読して分かるはずもないか。あせらず気長に勉強していこうと思う。

  • 学生の頃頭の良い同級生がいっぱいいたが、一人はこんな授業のノートを丹念にとって、「なんかわからんけど面白い」と言っていた。ノートとこの本を貸してもらってそのままパクっているが、いまだに意味不明である。

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著者プロフィール

大阪大学名誉教授、理学博士。1916年 静岡県に生まれる。大阪帝国大学理学部卒業。大阪大学助手・講師・助教授・教授、帝塚山大学教授・学長などを歴任。

「1978年 『一般相対性理論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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