岩波講座 文化人類学〈第2巻〉環境の人類誌

制作 : 青木 保 
  • 岩波書店
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  • / ISBN・EAN: 9784000107426

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  • 『岩波講座 文化人類学〈第2巻〉 環境の人類誌』
    編者:青木保、梶原景昭、清水昭俊、内堀基光、小松和彦
    執筆者:秋道智彌、市川光雄、嘉田由紀子、葛野浩昭、斉藤尚文、寺嶋秀明、福井勝義、堀 信行、渡邊欣雄 (五十音順)
    装丁:坂川栄治
    Cove rphoto: ©NNP 

    【目次】
    目次 [v-vii]

    序 新たな人間・環境学への視点[福井勝義] 001
    一 環境への視点 003
    二 環境への人類学的アプローチ 006
    三 環境研究における自然系・人文社会系の融合の可能性 008
    注 009
    参考文献 010

    第一部 人間は環境をどのように把握するのか 011
    1 思想がはぐくまれる環境認識[渡邊欣雄] 013
    一 はじめに――普遍性なき自然と文化 015
    二 風水思想をめぐる環境認識――李亦園の東洋理論から 019
    三 都市形成における環境判断――北京城の例 025
      1 都市計画だけで都市は建つか 
      2 八臂毘沙門天城の伝説 
      3 元・大都城の環境判断 
      4 明・北京城の環境判断 
    四 おわりに――自然と文化のあいだ 032
    注 035
    参考文献 036

    2 都市化にともなう環境認識の変遷――映像による「小さな物語」[嘉田由紀子] 041
    一 「環境」問題と「環境問題」 043
    二 環境認識とはなにか?――クラブサンドイッチからハムサンドイッチへ 045
    三 都市化と近代化 048
    四 環境認識の変化を語る写真資料 049
    五 都市化と環境認識――見えなくなった水の世界 052
    六 「生きる力がみなぎる環境とは? 064
    七 「生きる」場での「小さな物語
    」 072
    参考文献 074


    第二部 環境と人間の相互関係 077
    3 風土の三角形――生きられる「場所」の誕生[堀 信行] 079
    一 はじめに 081
    二 環境変遷の中の人類史概観 082
    三 「風土の三角形」――生態と文化の共生のさらなる展開 088
      1 「場所」を考える視点 
      2 自然生態複合系と社会文化複合系の共生軸 
      3 「場所」の誕生と仮称「風土の三角形」 
    四 方名の風土性と「自然の力」を内包する「場所」 096
      1 「場所」の条件と言語化に対する若干の補足 
      2 象徴化および象徴作用に関わる「自然の力」について 
    五 おわりに――風土的思考に託して 101
    参考文献 104

    4 環境の持続的利用のイデオロギー ――狩猟採集社会における人と自然との関係[寺嶋秀明] 107
    一 「持続性」の問題点 109
    二 エコロジカル・レベルにおける環境と人間とのかかわり 112
      1 動物と環境 
      2 人間と環境 
    三 シンボルと平等性と環境利用 118
      1 自然界とシンボル 
      2 家族・共同体・平等性 
    四 人と自然と社会原理 128
    参考文献 131

    5 環境をめぐる生業経済と市場経済[市川光雄] 133
    一 はじめに 135
    二 市場経済と生業経済 140
    三 生業経済による環境利用の特徴 142
      1 自然と人の共存世界 
      2 「豊かな社会」の過少生産 
      3 威信経済の影響
    四 市場経済による生業経済の変容 151
    五 持続的環境利用は可能か――市場経済と生業経済の接合の問題 155
    参考文献 159


    第三部 環境危機のコスモロジーとリアリティ 163
    6 共有資源をめぐる相克と打開[秋道智彌] 165
    はじめに――生物資源と人類学 167
    一 共有資源をめぐるしきたりとその展開 169
      1 資源の共同所有 
      2 入会の制度と生態 
      3 スイスの牧草地と日本の牧畑 
      4 日本の共同漁業権とインドネシアのサシ(sasi) 
    二 共有資源をめぐる紛争と調停 179
      1 パプアニューギニア・マヌス島の裁判と慣習 
      2 東部インドネシアにおける資源紛争 
    おわりに――新しい共有思想にむけて 183
    参考文献 185

    7 環境の「近代化」と先住民族の生存――北欧の先住民族サーミを中心的事例に[葛野浩昭] 189
    一 民族的遺産としての環境 191
    二 領域国家化という環境の近代化 194
      1 国境封鎖とトナカイ遊牧環境の崩壊 
      2 組合式放牧とトナカイの体格変化 
      3 国境を越えた民族の連帯と環境保全 
    三 定住化という環境の近代化 199
      1 環極北の四位一体的生業構造 
      2 遊牧民と定住民のスミワケ 
      3 遊牧民の定住化によるスミワケの混乱 
      4 定住集落からの脱出 
    四 国語化という環境の近代化 205
      1 サーミ語の「豊かな」世界 
      2 サーミ語世界の公的復権 
      3 言語と大地 
    五 機械化という環境の近代化 208
      1 極北の革命・スノーモービル 
      2 ツンドラから消えたオオカミ 
      3 猟場の面的利用から線的利用へ 
      4 スノーモービルから犬橇ヘ 
    六 近代的市場経済の原理を離れて――終わりに、に代えて 212
      1 生業を通してのみ語られる先住民族 
      2 先住民族の生存のための生業 
      3 先住民族の生存のための自然環境保護 
      4 「近代化」と先住民族の「誕生」 
    注 216
    参考文献 218

    8 環境と開発を読む――パプアニューギニアの森林をめぐって[斉藤尚文] 221
    一 「森林伐採企業の奨励」対「反大規模伐採」 
    二 森林伐採企業にとっての森林
    三 大規模伐採に反対する人々にとっての森林 
    四 パプアニューギニアの非政府組織 
    五 環境と開発と文化人類学 242
    参考文献 243

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