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- Amazon.co.jp ・本 (363ページ)
- / ISBN・EAN: 9784000221054
作品紹介・あらすじ
アラブの伝統のない土地で、イスラム教を受容するということは、文化的・社会的にどういう意味をもつのか。そして、それはそこに生きるひとりひとりの生に、どのような影響をおよぼすのか。イスラムと近代科学の融合による技術立国を目指す政府高官、都会で知識階級として身をたてながら村の暮らしを捨てきれない若者、殉教するはずだった戦いの数少ない生き残りである元軍人…。絶対的帰依を求める宗教と、連綿と受け継がれてきた自分たちの文化とのはざまで葛藤する改宗者たちの姿が、新しい叙述のスタイルとともに活写される。インドネシアからイラン、さらにパキスタンからマレーシア(下巻収録)へと続く、旅の記録。
感想・レビュー・書評
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世界貿易センタービルが消えなければ、この本は私の中で読むべき候補の中を今でも漂っていたものだろう。でも、本を覚えている、という気持ちから、あの事件をきっかけに、読むべきに切り替わったのは確かだ。
イスラムという宗教(表現が正しくはないのでしょうけど)については困惑の度が増している。そんなの理解できない、と感じる。
しかし、この本の中で出てくるムスリムの行動と自爆テロにつながるものは間違いなく感じる。
国自体が内包する宗教問題。国境がもたらす問題。そうしたものの根幹をこの本を読んで感じた。この著者がすでに歪んでいるという指摘もあるだろうが、こういうものを書こうとして歪んでいない方がもっと奇妙だ。その歪みも含めて、イスラム諸国の持ってしまっている様々な問題(外から見ると疑問)をあからさまにしてくれる本だ。
読むのは疲れるけれど。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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