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- Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
- / ISBN・EAN: 9784000225809
感想・レビュー・書評
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著者は『運命の人』で弓成のモデルとなった元毎日記者。悲願だった「杉原判決」を受けて執筆。『密約』著者の澤地久枝氏らとともに,沖縄密約文書の不開示を不服として提訴,地裁で「超完全勝利」(p.129)した。
ただ,一年半後の控訴審判決は,逆転敗訴。文書は不存在なのだから,不開示処分は結論として適法ということに。不開示の決定を取り消すとした「杉原判決」は覆った。この判決には批判が高まって盛り上がっていたらしいが,全然知らなかった。
本書は,密約の概要,裁判の経過,外務省での密約調査を紹介。中盤,結構筆が乗ってきたのか「いまこそ真の安全保障論を」と大風呂敷を広げた記述も。やはりなかなか熱い人なのだな,西山翁。
「旧防衛・外務官僚出身者を中心に盲目的なまでの軍事優先の抑止力論がなお横行する日本において、現代における真の意味の安全保障論が、いまこそ多角的に論じられなければならないのである。」(p.104)と,対米依存からの脱却を説いてる。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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