砂糖のイスラーム生活史

著者 :
  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (299ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000230230

作品紹介・あらすじ

現代人の食生活に欠かすことのできない、砂糖。砂糖きびを原料とするその製法は、後一世紀に北インドで始まり、その後、東西世界へと広まった。中東イスラーム世界からヨーロッパへと伝えられた砂糖が、のちに世界史を動かす一大商品になることは、あまりにもよく知られている。では、砂糖はイスラーム世界でいかに普及し、またいかなる役割を果たしたのだろうか。本書は、この重要な問いに答えるため、膨大なアラビア語史料を駆使して、砂糖きび栽培、砂糖生産と交易、政治権力の関与、医学・食との関わり、などを解明する。ひとつの"もの"を通してえがくイスラーム社会史であり、従来の「砂糖の世界史」に新局面をひらく貴重な実証研究である。

感想・レビュー・書評

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  • 本書は「砂糖のイスラ―ム生活史亅と題しているが、砂糖の生産と販売を、地域の特色を考慮しながら、時代を追って描き出すという点に着目すれば、現在進めているネットワーク型の国際的な共同研究、「イスラーム地域研究」の手法にもぴったり一致しているものと思う。一ーあとがきより

    普通の歴史本では得られない当地の様子が砂糖を介してうかがえるおいしそうな本でした。

  • <閲覧スタッフより>

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    所在記号:588.1||サト
    資料番号:10208068
    --------------------------------------

  • 2i

  • 初めて知るイスラーム圏の高い製糖技術、砂糖商業のダイナミズム、食文化の深さは衝撃的

  • 豊富な資料を駆使指定ながら、初心者にも分かりやすくて読みやすい文章で、後書きまで楽しめた。また、レシピも少し紹介されていて面白かった。

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著者プロフィール

東京大学東洋史学科卒業、同大学院人文科学研究科博士課程中退。東京大学、早稲田大学で教授を歴任。東洋文庫研究部長。史学会理事長を務める。文学博士。東京大学名誉教授。専攻は、アラブ・イスラーム史。著書に『中世イスラム国家とアラブ社会』『マムルーク』『イスラーム世界の興隆』『イスラームの国家と王権』ほか多数ある。1942~2011。

「2011年 『イスラームの「英雄」 サラディン――十字軍と戦った男』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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