パウル・ティリヒ――「多く赦された者」の神学 (岩波現代全書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000291842

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  • 聖職者らしからぬ生き方は、もっとも救済を求めていた証である、という文脈から本書は始まる。生き延びるため、生きていて良いという実感をもつための方策の束から見た個人史が、くどいほど綴られる。英雄性のない、しかし、俗悪で終わらせない筆致。現代における宗教性の意義をかんがえるにあたって、示唆に富んでいた。

    ・信仰は究極的関心
    ・フロムとティリヒ
    ・遺稿政策

  • ティリヒは、奔放な私生活や、アメリカに亡命しながらナチス・ドイツとの取引を続けていた。そして彼の神学は、そのような自分の生き方を肯定するために構築されたものだった。

    ある学者の思想をその生き方との関係で読み解くには、どのようなアプローチがあるのか・・・という関心で手に取った。

  • 告発本ではないですが、胸が痛む本ではあります。

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著者プロフィール

1964年生まれ。アウクスブルク大学哲学・社会学部博士課程修了。Dr. Phil.(アウクスブルク大学)、博士(文学)(京都大学)。現在、金城学院大学人間科学部教授。著書『超越と認識』(創文社)、『十九世紀のドイツ・プロテスタンティズム』(教文館)、『ヴァイマールの聖なる政治的精神』(岩波書店)、『思想としての編集者』『神学の起源──社会における機能』(新教出版社)、Paul Tillich: Journey to Japan in 1960(Tillich Research 4、 de Gruyter: Berlin 2013)ほか、訳書にシュライアマハー『宗教について』(春秋社)、『アーレントとティリッヒ』(法政大学出版局)ほか多数。

「2014年 『ティリッヒとフランクフルト学派』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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