現代哲学のキーコンセプト 確率

  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (212ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000613460

作品紹介・あらすじ

受ける手術の失敗確率,火星に生命が存在する確率,賽の出目の確率….「確率」の意味はみな同じ? 対話形式を交えた臨場感あふれる講義スタイルで,近年の文献にもふれつつ,確率の考え方と主な解釈を平易に解説する.

感想・レビュー・書評

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  • 学術書っぽい雰囲気だけど数式はほとんど出てこない。確率という概念について考える本。かなり面白そう。

  • 確率であらわされた数字をどのように解釈すればよいかというのは難しい問題だ。その点についての考察を加えて多角的に説明をしている。

  • モンティ・ホール問題

  • 著者:ダレル・P.ロウボトム
    訳者:佐竹佑介
    解説:一ノ瀬正樹
    本体2,400円+税
    刊行日:2019/06/19
    9784000613460
    A5 並製 240ページ

    身近にあふれる「確率」を含む表現.受ける手術の失敗確率,火星に生命が存在する確率,カエサルが殺されなかった確率….それらはどのように理解すればよいのか? 近年の文献にもふれつつ,学生との対話形式を交えた臨場感あふれる講義スタイルで,確率の考え方と主な諸解釈を平易に解説する「確率の哲学」入門.
    https://www.iwanami.co.jp/smp/book/b454628.html

    【目次】
    献辞 [iv]
    はじめに [v-vi]
    目次 [vii-x]


    1 確率――二面的な生活の手引き? 001
     1.1 なぜ確率が問題になるのか 001
     1.2 確率の2つの側面 003
     1.3 一元論か多元論か 007
     1.4 ラプラスの悪魔――ある思考実験 010
     1.5確率の諸解釈――手はじめの分類 012

    2 古典的解釈 013
     文献案内 019

    3 論理的解釈 021
     3.1 条件つき確率の簡単な入門 021
     3.2 論理的確率とは何か 022
     3.3 論理的解釈における条件つき確率と条件つきでない確率 025
     3.4 論理的可能性と信念 026
     3.5 論理的確率を測る 028
     3.6 論理的解釈の問題点 033
     3.7 部分的含意 vs.部分的内容 040
     文献案内 042

    4 主観的解釈 043
     4.1 ダッチブックと賭けでのふるまい 043
     4.2 ダッチブック論証の問題 047
     4.3 確率の測定と「信念の度合い」 052
     4.4 賭けのシナリオの代替案――採点ルール 057
     4.5 主観的解釈への反論 059
     4.6 主観的一元論と独立性 064
     文献案内 068

    5 客観的ベイズ主義 071
     5.1 信念の度合いへのさらなる制限 072
     5.2 客観的ベイズ主義の実際――さらなる実例 074
     5.3 客観的ベイズ主義は確率の解釈なのか? 076
     5.4 客観的ベイズ主義への反論 078
     5.5 客観的ベイズ主義 vs.論理主義 080
     5.6 主観主義から客観的ベイズ主義へ――解釈のスペクトル 087
     文献案内 087

    6 集団レベルの解釈 089
     6.1 集団のダッチブック 090
     6.2 集団のダッチブックと合理性 091
     6.3 間主観的見解――ギリースによる集団の信念の度合いと意見の一致 094
     6.4 代替案――賭け比率を<i>用いること</i>についての意見の一致 097
     6.5ギリース vs. ロウボトム 099
     6.6 間主観的確率から間客観的確率へ――新たなスペクトル 104
     文献案内 105

    7 頻度説 107
     7.1 有限の経験的な集まりと現実の相対頻度 108
     7.2 無限の経験的集まりと現実の相対頻度の極限 111
     7.3 仮説的頻度説とフォン・ミーゼスの相対頻度解釈 114
     7.4 経験的法則――安定性とランダム性 116
     7.5 仮説的頻度説に対する初歩的な反論 121
     7.6 仮説的頻度説へのさらなる批判――単称事例,参照クラス,系列順序 124
     7.7 簡潔な共感的結論 129
     文献案内 129

    8 傾向性解釈 131
     8.1 傾向性としての確率 132
     8.2 単称事例の傾向性(ポパー) 133
     8.3 単称事例の傾向性 vs.長期的傾向性 135
     8.4 単称事例と長期的傾向性――その関係性は? 138
     8.5 参照クラス問題再び 141
     8.6 単称事例の傾向性としての確率に対する最後の反論――ハンフリーズのパラドックス 144
     8.7 傾向性についての簡単な結論 145
     文献案内 145

    9 誤謬,パズル,パラドックス 147
     9.1 ギャンブラーの誤謬と平均値の「法則」 147
     9.2 基準率の誤謬 151
     9.3 逆転の誤謬 153
     9.4 連言の誤謬 155
     9.5 モンティホール・パラドックス 157
     文献案内 162

    10 人文学,自然科学,社会科学における確率 163
     10.1 確証理論 163
     10.2 メンデルの遺伝学 167
     10.3 ゲーム理論 171
     10.4 量子論 175
     10.5 最終幕 179
     文献案内 179

    付録A 確率の公理と法則 181
    付録B ベイズの定理 184


    参考文献 [187-189]
    日本語参考文献 [190-191]
    解説 確率のリアリティ[一ノ瀬正樹] [193-204]
      生活の基本だけど分からない
      2つの確率?
      確率の実相
      因果性への展開
    訳者あとがき [205-207]
    索引 [209-212]



    【関連文献】 
    d.ギリース『確率の哲学理論』
    f.p.ラムジー『ラムジー哲学論文集』
    コルモゴロフ『確率論の基礎概念』
    『確率は迷う』

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