はてしない物語 (エンデの傑作ファンタジー)

  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (589ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784001109818

感想・レビュー・書評

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  • もっと早く出会っていたかった…
    というのが最初に思ったこと。

    ハードカバーで購入したのは大正解でした!
    これは、今までとは違った読書体験ができた作品です。
    ファンタジーが好きな方は、騙されたとおもって読んでみてほしい。

  • たとえ回り道でも自分の道は自分で決めるということ、本当に迷った時にそっと助けてくれる親や友達の大切さ。大人になるとまた違った目線で読めます。ハードカバーで残しておきたい永遠の名作。

  • 後半はシリアスでダークなファンタジー。おさなごころの君が時に残酷な「神」のように思えるほど、告知無しであのアウリンの代償(記憶が失われ最後には廃人となる)は厳しすぎる。
    きみは狂っているとアトレーユに言わせ、その手で彼を刺すなど、児童文学と思えないほど酷。
    最後、アトレーユがバスチアンの記憶の代弁者、そしてバスチアンが始めた全ての物語を終わらせる代行者となる。バスチアンが現実に帰れ救われたのは全てアトレーユのおかげ。そのアトレーユの愛は彼も命の泉の水を飲んだから……。そこは生来のものであってほしかった思いもある。
    理不尽に重すぎる代償や、現実世界とファンタージエンの相互作用についてなど、若干世界観や設定に腑に落ちない点あるが、それを差し引いても流石の名作。娯楽としても道徳や教養としても万人に勧められる間違いない作品。
    蛇足だが映画はツッコミどころしかなかった。改めて原作が素晴らしいことがよく分かった。

  • 童話館ブッククラブの配本。
    この書物にまつわる仕掛けは読書家には有名なところであって、私もそれは心得ていたけれども。実際にバスチアンと同じタイミングで文章をたどるのをやめ、絹張りの表紙を見返した瞬間にそのシンクロぶりに笑ってしまった。ああ、Outer WildsやUnpackingや、私の愛するビデオゲームと同じ類の作品なのだ、これは。

    中盤、主人公バスチアンの心の動きに不穏なものを認め、彼はいつか自分が目を背けているものに向き合えるのだろうかと、読み手の私も胸をざわつかせていただけに、終盤の残酷な展開のあとに訪れる「ヨルのミンロウド坑」のエピソードに涙がとまらなくなった。
    そのまま最後まで泣いていた。
    最後まで読んだ読者にはわかるのだけど、この私の涙すら作者のエンデは織り込み済みなのだ。シンクロぶりに気づいて、最後の最後にまた笑った。

    児童文学のイメージが強く、読み慣れない大人は敬遠しがちかもしれないけれど、エンデの極彩色の想像の世界は幼いうちには処理し切れなかったかも、とも思う。
    589頁の長篇なので読むのに体力がいるが、未読の方には強くお勧めしたい、人生の1冊となり得る本。

  • 読み終わるまでほんっとうに果てしなかった…。
    読んでも読んでも「え!?まだ残りこんなあるの!?」の繰り返し。でも長くて飽きるということは全くなく、ずっと面白かった。
    現実世界とファンタジーの冒険の繰り返しでこのあとどうなっていくんだろうと読み進めていくのが楽しかった。
    また数年読み返したいなと思った本。

  • 読んだのは結構昔なので忘れかけてるけど読み進めるのがしんどかった記憶。でもこの本は私の想像力の豊かさを創ってくれたと思ってる。

  • エンデほど、子ども心をもったまま大人になった人はいないのではないだろうか。
    子供たちに最適な方法で、本当に大切な事を教えてくれる。
    切実に、子どもの頃に出会いたかった。
    透き通った子どもの心で読んでみたかった。

    黒姫童話館にまた行きたくなった。

  • 主人公の学校でいじめられてるのと、異世界で世界を作っていくの、そのギャップが大きくて、本当にこの人同一人物?ってなるところが良かった。世界を作っていくのは爽快感があって、最高でした。

  • アトレーユには勇気や決断力があったかもしれないが、バスチアンにはここにないがあったら楽しいものを想像し、さらにぴったりの名前を考え出す力があった。

    バスチアンの能力もすごいものだと思うのに、なぜバスチアンは自分に自信がないのか。そういう生活だったからだと思う。

    学校でいじめられ、父親に構ってもらえない生活では、自分に自信など持てないのが当たり前だと思う。だが自分の能力が発揮できる場所でなら、誰よりも目立つ才能を生かせた。そのような場所が現実世界でもあればいいと思う。

    狩猟生活で常に獲物と対峙する生活をしていれば、アトレーユに勇気や即決力が身につくのはやはり当たり前だと思う。

    バスチアンはアトレーユに対して劣等感と負い目を極端に多く持っているが、アトレーユには「想像して楽しむ」能力はないのではと思う。だが、バスチアンの後始末をする過程で、もしかするとその能力がつくのかもしれない。

    バスチアンは、父親と仲良く暮らせるように思えるし、万引きを謝りに行く勇気もすでに持てている。また、同じ経験をした古本屋の店主とも知り合えて、これまでよりも自分の見た目に振り回されないで済むかもしれない。そうなればいいと思う。

  • 物語を100%楽しむために、絶対にハードカバーで読んでください。子どもの頃にこの本に出会えて良かった。人生で忘れられない物語です。

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