ジョニーのかたやきパン (大型絵本)

  • 岩波書店
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本棚登録 : 188
感想 : 27
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  • Amazon.co.jp ・本 (43ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784001112139

作品紹介・あらすじ

おいらはころがるかたやきパン。ころがるおいらをつかまえて、たべられるもんならたべてごらん。

感想・レビュー・書評

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  • 抑えた渋めの色調に、動きのある愉快な挿絵。
    裏表紙も共に広げると、ジョニーが吹く口笛の音符でいっぱい。
    リズムのある文章といいその挿絵といい、全ページにあふれるほどの楽しさだ。
    これは、米国の児童文学作家ルース・ソーヤーさんのテキストに、その義理の息子さんにあたるロバート・マックロスキーさんが挿絵を添え、コールデコット賞を受賞したお話。
    ちょっぴりクラシックな味わいのある、傑作絵本だ。

    歌が何箇所も登場するけれど、ひるまずにチャレンジ・笑
    でたらめ歌でも構わないけれど、いつも同じメロディにしてね。音の数は少なくして。

    とんがり山の丸太小屋に住むメリーおばあさんと、グランブルおじいさん、そして手伝いのジョニー少年。いでたちはまるで「トム・ソーヤー」のよう。
    たくさんの家畜たちの世話をしながら毎日楽しく暮らしていたのだが、ある日を境に家畜たちがどんどん姿を消すという思いがけない災難にみまわれる。
    「すまんが、おまえをもう くわせられそうにない」と言われ、しかたなく家を出るジョニー。お話はここからがらりと変わる。
    なんと、おばあさんが餞別代りに作ってくれた「かたやきパン」が袋から飛び出して転がり出すのだ。それも、なんだか面白ーい歌をうたいながら。
    さあ、追いかけるジョニー。途中でどんどん動物たちもついてきて。。。

    おっとり・のんびりした前半部分と、疾走感のある後半部分の落差が読みどころ。
    パンを追いかける動物たちがページをめくるたびに増えて行き、ちょっとした「積み上げ話」かと思わせておいて、実はそこが隠し味。
    みんなで息を切らしながら走り抜け、着いた場所は元のとんがり山の丸太小屋のある場所。
    ここの俯瞰した構図が素晴らしい。
    そんなバカなと思いながら「どうなる?どうなる?」と目が離せなくて、やっぱり最後は幸福な笑いに包まれる。

    ストーリーテラーとしてのソーヤーさんの確かな腕前。更に挿絵の巧みさ。
    遠目も効くし、春からのお話にぜひおすすめ。
    約15分。低学年から。
    こういうお話を読んでいると、こちらも自然に笑顔になってしまいそう。
    ジョニーが誰も恨まず、おじいさん・おばあさんも善人なので、そこがまた素敵なお話。

  • おじいさんと おばあさんの にわとりがきつねに、ひつじがおおかみにさらわれ、とうとう粉箱の粉がからっぽに。

    おばあさんは泣きながら かたやきパンを持たせてジョニーを他所へやりました。

    ところがそのかたやきパンが、ふくろから飛び出してころころころがりはじめます。

    かたやきパンを追いかけるジョニーを見て、うしや、ひつじやブタににわとりたちがついてきます。

    そしてついに…

    つつましくも優しいおじいさんとおばあさんがたまらない。ハッピーになれる絵本でした。

  • 1954 コールデコット賞受賞作品

    おいらはころがるかたやきパン。ころがるおいらをつかまえて、たべられるもんならたべてごらん。

  • パンがカタッてたおれたところがおもしろかった。ジョニーのかたやきパンだいすき。(4さい)

  • 物語としてはめでたしめでたしなのですが、理由も無くうまく行くのが気がかりですね。

  • 息子7歳6カ月
    息子が喜びそうな本を図書館から借りてきて読み聞かせ…最近は息子が一人で読むようになってきて、母はサミシイ。

    〈親〉
    絵が好き ◯
    内容が好き ◯

    〈子〉
    何度も読む(お気に入り) ◯
    ちょうど良いボリューム ◯
    その他

    海外の絵本では、パンは転がっていってしまうことが多いのだろうか。
    それを追いかけていって、心のまっすぐな人は、ごほうびをもらえる。
    日本のむかしばなしで言うところの「おむすびころりん」。

    素朴な絵柄にほこっりして、うたを声にだして読み上げてまた楽しい。
    気難しげなおじいさんの表情が最後に笑顔になっているのがうれしいのです。

    親子で大好きになりました。

  • 12'00"
    愉快で良いお話。
    ハッピーエンド
    幼児から高学年まで幅広く読めるお話。

  • 1.貧困をなくそう


  • 農場の動物たちが次々消えて食糧が底をつき、おじいさんとおばあさんは泣く泣くジョニーに暇を出します。別れ際に背負い袋に詰めてやったおばあさんのかたやきパンが逃げ出して…というおはなし。

    パン 、ミルク 、フライパン 。
    これらが登場する絵本になぜか惹かれる私は、
    「わたしの おとくい かたやきパン!さとうを いれて 、しお いれて、ひっくりかえして やけたなら、ジョニーや!ミルクと いっしょに おあがりよ!」
    って、おばあさんがフライパン片手に歌いながらパンをひっくり返しているシーンですでにめろめろなのですが、

    _こなばこのそこが みえてるわ_
    とか
    _ぶたが みちに まよって_
    とか

    活字になって並んだひらがな達がとても可愛くて、もともとのストーリーの面白さと訳者小宮さんのセンスにより、目で読むのも声に出すのもとっても楽しいのです!
    そしてこの絵。はぁ、マックロスキー、やっぱりスキー。なんつて。。。

  • 読み聞かせにGOOD!(10分くらい)
    ハッピーになる絵本。大好き。

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著者プロフィール

ルース・ソーヤー 1880年、アメリカのボストンに生まれる。アメリカを代表するストーリーテラー。また、20冊以上の子どもの本を書いた。主な作品に、ニューベリー賞を受賞した『ローラースケート』(講談社)、『ジョニーのかたやきパン』(岩波書店)、『とってもすてきなクリスマス』(ほるぷ出版)、『クリスマスのりんご』(福音館書店)などがある。また、『ストーリーテラーへの道』(日本図書館協会)は、お話を語る人にとっての必読書となっている。1970年没。

「2020年 『クリスマスの小屋』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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