- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784001142402
作品紹介・あらすじ
こいぬとこねこは、人間のきちんとした生活にあこがれて、床そうじやケーキ作り、手紙を書いたりと、あれこれやってみますが…。気のいいこいぬと、しっかりもののこねこのおしゃべりがゆかいな10のお話。チェコ児童文学の古典。小学2・3年以上。
感想・レビュー・書評
-
前作に続きチェコの作家を読む。
ヨゼフ・チャペックは、カレル・チャペックのお兄さん。
本作は、チェコでは一家に一冊あると言われるほど、長く読みつがれてきた児童文学の古典だそうだ。
これも前作のラダ同様、ヨゼフが娘に語り聞かせた物語。
こいぬとこねこは、人間の大人と同じようにやりたいと思っているが、なかなかできないことから、おもしろさが生まれる。
チェコの風習や美味しいもの(マザネツ、ヴァノーチカ、コラーチ)なども書かれていて興味深い。
チェコの子どもたちには生活の一部、身近なおはなしなのでしょう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
チャペック兄弟による児童読物。こいぬこねこもどこかぬけてるところがかわいくもある。緩い挿し絵もまた。
-
チェコにも子供の寝かしつけ小話があるようです。ドブロウノツのセリフで終わるおやすみなさいアニメも観たことがあります。全10話のはずがハンガリー帝国からチェコスロバキア共和国として独立した日を祝うため、こいぬとこねこが飾りの旗を集める話が、第二次大戦後、共産主義になると検閲により削除され、全10話に戻ったのは1996年。こいぬとこねこが一軒家にまるで人間のように四季折々の暮らしを営む創造性の高いストーリーに検閲に意味があるのかはともかく検閲されるほど各家庭にあった本だったのでしょうか。
-
ずいぶん昔、チェコ人の友人が「チェコでいちばんゆうめいなキャラクターよ」とくれたのがこいぬとこねこの絵本だった。
予想もつかない方向へどんどん転がりひろがってゆくお話と、単純なラインで描かれた挿し絵、それは、こどもたちと同じ目線で物事を見つめることのできる大人の見事さだと思う。 -
次女のお気に入りの本で、小1の頃から何度も読んでる。授業でも好きな本として紹介したことがあるらしく、おもしろいんだなと。まだ読んでいなかった母もついに読んでみた。かわいい。かわいい。こいぬとこねこがふたりで暮らしているなんて、それだけでもうかわいい。床そうじ激しすぎる。カレル・チャペックのお兄さんなのね。戦争の時代に亡くなったそうで。ほんと戦争やめて。訳者さんのあとがきがためになる。低学年から読めるし、長男も読みたがるかな。
-
チェコの古典児童文学だそうだが、とても読み易く、小学校1〜2年生の初めての1人読書にも向いていると思う。程良く異国情緒が効いていて、また「どこの子どもも同じ」という向きの話は相応に、多文化を見るきっかけとしても興味深い。これが新聞で連載されていたというのも良い…日本の新聞も、購読者を増やしたいなら児童文学の連載くらいしてもいいのかもしれない。すごく面白いというのではないが、自然に読める1冊だと思う。
-
カレル・チャペックのお兄さん、ヨゼフ・チャペックの本です。一緒に暮らす仲良しのこいぬとこねこのお話。
ほのぼのとのどか。ミミズには容赦がないけど!
10月28日のお話でチェコの歴史が気になったり、ドマジリッツェの話で世界の子どもの幸せを思ったりしますね…。 -
カレルの兄・ヨゼフが書いた、子どものための微笑ましいお話し。同居している「こいぬくん」と「こねこさん」の巻き起こす、珍騒動の数々で、どれもくすりとさせられます。読み聞かせると、子どもには喜ばれるだろうなと思いました。
-
可愛らしい表紙のイラスト通りに
ステキな小話が揃った絵童話だった。
この二匹のような関係で暮らせたら、
掃除も楽しくなるし、失敗も笑い話になって、
幸せが溢れそうに感じた。 -
図書館本。読売こども新聞イチオシ100冊から。チェコの作家のお話。超現実の世界。このお話を長女が「面白い」と言ったことが、母として嬉しい。知育としての読書ではなく、情操教育として、豊かな時間を刻むための読書を目指してきたからね。岩波少年少文庫出版。