- Amazon.co.jp ・本 (102ページ)
- / ISBN・EAN: 9784001160406
作品紹介・あらすじ
「このチョウチョをぶっつぶす」「バチがあたるぞ!」「なんのバチ?」「神さまの、だよ」「神さまなんて、いないもんね!」――ペンギンたちは、ある日、ノアの箱舟に乗ることに。ところが、世話役のハトときたら、働きすぎでごきげんななめだ。……で、神さまってどこにいるの? 世界27か国語で読まれているゆかいで深い物語。
感想・レビュー・書評
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良かった!
「このチョウチョをぶっつぶす」なんて言う、主人公のペンギントリオが生き生きしていること!
それでノアの箱舟を語り直し、神とは何か?信仰とは何か?と問いかける作品なのだから仰天する。
子どもにも大人にも読んで欲しい。
端々で泣いちゃう。
差別に繋がる部分はきっちりアップデートされているのもとても良かった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ペンギンが可愛い
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「このチョウチョをぶっつぶす」「バチがあたるぞ!」「なんのバチ?」「神さまの、だよ」「神さまなんて、いないもんね!」――ペンギンたちは、ある日、ノアの箱舟に乗ることに。ところが、世話役のハトときたら、働きすぎでごきげんななめだ。……で、神さまってどこにいるの? 世界27か国語で読まれているゆかいで深い物語。
原題:An der Arche um Acht
(2007年)
--- 目次 ---
箱舟に8時集合!
訳者あとがき/木本栄 -
小学4・5・6年生におすすめ。
「3匹のペンギンたちは、雪と氷以外何もない場所で退屈していました。そこへあわてた様子でやってきたハトから箱舟に招待されますが、二匹しか乗ることができないと言われます。ペンギンたちは小さい1匹をスーツケースにかくして3匹で乗り込もうとしますが、うまくいくのでしょうか。
外の世界は大変なことになっているのにマイペースなペンギンたちと、まじめなハトとのとぼけたやりとりに、読んでいておかしくなっていきます。」
茨木市立図書館の本の紹介より -
神さまは大洪水を起こすことに決めた。乗船チケットを受け取った2羽のペンギンは、スーツケースにもう1羽、チビのペンギンを潜ませて箱舟に。すっとぼけた登場人物によるコミカルな会話劇の中に、神の教えをどう捉えるかという問いかけがあり、奥深い。宗教的な問いを別としても、ペンギンたちとハトによる掛け合いがシンプルに楽しく、特にチビペンギンがかわいい。
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物語の形になっているが、読んでいて芝居みたいだなと思ったらやっぱり元は芝居だった。
雨や風、波の音で航海を表現できるし、空間は閉ざされている。登場人物は(ちょっとだけ出るノアと蝶を除き)四人(鳩一羽とペンギン三羽だから4羽)しかいない。
芝居だったら、ペンギンたちとハトの会話やドタバタが笑えたと思うし、神についての問答も面白かったと思う。ジェンダーフリーな描き方も現代的。
しかし、児童書としてこれが日本の子どもにどこまで通じるかは疑問。この笑いは初心者向けじゃないというか。神をまず信じ、長じて疑問を感じるようになったくらいの子どもはキリスト教圏には、この本の作り通り9歳くらいからいるだろうけど、日本の場合キリスト教信者も少ないから、「まず信じ」で躓いてしまう。読めてもよくわからないんじゃないか。箱舟(って表記も珍しいかも。箱船か方舟が多いように思う)の話自体知らない子どもも多いだろうし。
ノアの方舟なら、他の動物も見たいよねー。 -
ある日ノアの箱舟に乗ることになったペンギンたち。選ばれたのは2羽。でもこちらはいつも3羽一緒。世話役のハトにばれないように、さてどうするか。ノアの方舟をベースにしたとても愉快で楽しいお話。でも深いんだこれが。神様、命、多様性、ジェンダー。さりげなく哲学的。でも楽しく。さすが岩波書店。
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ノアの方舟を題材とした児童文学。とても優しい物語。
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子どもに向けた本なのかも知れないが、しょっぱなから最後まで考えさせられるのでとても面白い。
全年齢対象の良本です。