オデュッセイア 下(ホメロス) (岩波文庫 赤 102-5)

  • 岩波書店
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感想 : 67
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  • Amazon.co.jp ・本 (350ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003210253

感想・レビュー・書評

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  • 2019/5/25 読了
    オデュッセウスのワガママ度合、自信ある度合がすごい。
    オリーブオイルをやたら塗りたくってた

  • 2019.3.20
    オデュッセウスは身勝手で、強欲な1面も多々あるのだけれどなぜあれ程までに神々に愛されるのか?

    放浪の果てに帰った我が家で血なまぐさい殺戮の宴を繰り広げる男。

    その人間的な欲望とマッチョさこそがギリシアの神々の心を惹き付けるのか。

  • ダイナミックで疾走感がある物語だった。やはり神話の知識がないと厳しいかもしれない。

  • 下巻では、オデュッセウスの帰国と激しい復讐、ペネロペとの感動的な再会が描かれます。

  • 再読了。こっそり帰国したオデュッセウスは息子にだけ正体を明かし(妻には秘密)群がる求婚者たちに復讐すべく虎視眈々と策を練り実行する。

    あの鬱陶しく厚かましい求婚者たちが残らず征伐されるのは痛快っちゃあ痛快だけど、正直オデュッセウス自身に関してはあまり魅力的な人物とは思えなかった。昔読んだときは筋を追うのに夢中であまりそこまで考えなかったけれど、大人になって冷静に観察すると、少なくともこのオデュッセイアにおけるオデュッセウスは、知将というより姑息なだけ、冷静沈着というより狡猾なだけという印象を受けた。いちばん人間として「いいヤツ」なのは、主に忠義を尽くした豚飼だと思う。

    昔の習慣や風習が知れるのは興味深かったです。誰かお客が訪ねてきたら、とりあえず名前や用件を聞く前に、お風呂に入れてご飯食べさせてあげて、お腹いっぱいになってからしか事情聞かないのとか、ちょっと面白かった(笑)

  • よく分からなかった。多分僕が馬鹿だからだと思う。

  • オデュッセウスはものすごく疑い深くて自分で知謀に長けてるとか言っちゃう嫌なヤツだった。加えて残虐でもあるのか、当時としてはこれが普通なのかよくわからない。

  • 《教員オススメ本》
    通常の配架場所: 1階文庫本コーナー
    請求記号: 991//H83//2

    【選書理由・おすすめコメント】
    『イリアス』の続編ですが、雰囲気がガラッと変わり、智将オデュッセウスの帰国までの10年間の冒険譚です。宮崎駿『風の谷のナウシカ』のヒロインの名は、『オデュッセイア』に登場するナウシカア姫に由来しています。
    (語学教育センター 高橋久美先生)

  • 『オデュセイア』(下)岩波文庫:オデュセウスはパイエケス人の船に送られ、眠っている最中にあっけなく故郷イタケにたどり着いた。20年ぶりである。そのまま帰国すれば妻の求婚者どもに謀殺されるであろうと思い、迷っていると、アテナが現れる。オデュセウスはアテナの力を借り、財宝を洞窟に隠し、乞食に変装する。そして、忠実な豚飼エウマイオスに会い、乞食として豚飼の小屋でもてなされる。一方、アテナはテレマコスに帰国するよう伝え、テレマコスはスパルタから急いでイタケに帰国する(帰路の待ち伏せは回避できた)。帰国したテレマコスは豚飼をたずね、乞食が父であることを知る。ここで求婚者どもを誅殺する相談をする。テレマコスが先に帰宅し、乞食に身をやつしたオデュセウスが、後から物乞いにきて、求婚者たちに足台を投げつけられたり、牛の脚を投げつけられたりといった辱めをうける。また、地元の乞食イロスとも格闘する。妻ペネロペイアは「乞食」にオデュセウスの消息を訊ねる。乞食はトロイ出征当時の服装を言い当て、友として遇されることになる。ここで、老婆エリュクレイアが乞食の足を洗うが、このとき猪がつけた膝の傷をみて、老婆は乞食こそその人だと知るが、オデュセウスは事が漏れるのを恐れて、老婆を口止めする。ペネロペイアは長く婚約者たちをはぐらかしていたが(最初はオデュセウスの父の喪服を織っては解いていた)、弓比べを開催し、最も優れた者に嫁ぐと宣言する。時は夜である。求婚者たちは次々に挑戦するが、オデュセウスの強弓を一人として引くことができなかった。テレマコスは求婚者たちの反対を押し切り乞食の挑戦をゆるす。乞食は強弓をひき、十二の鉄斧を射落としたあと、そのまま求婚者の頭目を射る。ここから凄惨な誅殺となり、名のったオデュセウスは求婚者どもの多半を射殺し、テレマコス、豚飼エウマイオス、牛飼ピロイティウスらと武装し、槍で残党を殺す。前もって逃げ道をふさぎ、武器を隠しておくあたりは、『忠臣蔵』の討ち入りのようである。求婚者たちを誅殺すると、求婚者たちと密通した12人の女中を吊るし、乞食を愚弄し求婚者の反撃をたすけた山羊飼メランティオスを殺し、陰部を引きちぎり野犬に食わせた。これらの殺戮を終えたのち、水と硫黄で屋敷を清めると、ペネロペイアを起こし、夫が帰還したことを告げるが、妻は信じることができない。妻は寝台を移し、乞食の寝る場所を作ってやるように試みるが、オデュセウスは寝台がオリーブの大樹の切り株なので移動できるはずがないというと、ペネロペイアの疑いもとけ、長く別れていた夫婦は再会を果たした。最後は、オデュセウスに殺された亡者たちが冥府で、謀殺されたアガメムノンと語らい、オデュセウスの知略とペネロペイアの貞節を称える。アキレウスの葬儀のことも書いてある。一方、オデュセウスは隠居している老父ラエルテスに会い、再会を祝して食事をする。そこに、求婚者どもの身内が仇討ちにくるが、アテネに力を吹き込まれたラエルテスが老いをものともせずに、頭目を投げやりで仕留めると、アテナが仲介し、ここに両者の和解がなる。『オデュセイア』は悪者が成敗される時代劇みたいな話であるが、「浪費」とか「償い」などがでてきて、経済の話もある。しかし、浪費の償いをすると言う求婚者どもを誅殺するのはやはり苛烈であり、浪費の穴埋めをどこかで「略奪」して補おうとする所は、やはり古代ギリシアの観念なのであろう。当時の人間も、戦争は命がけであり、その悲惨も知っていたので、「戦争をスポーツと考えていた」とまではいえないが、やはり略奪が経済の一環になっているところは現代とはことなる。ちなみに、館に帰ってきた主人を最初に見分けたのはアルゴスという老犬であり、世話もされずに牛の糞に埋もれて死んでいくが、20年ぶりの帰国では犬も寿命だったのであろう。『イリアス』より『オデュセイア』は半世紀ほど若い成立らしく、ホメロスの後継者の作品ではないかという推定もある。鉄器もよくでてくる。ミュケナイ時代(前1450〜1150年ごろ)には鉄器は珍しく、暗黒時代(前1200〜700年)からだそうである。

  • 癖になる日本語でした。
    “朝のまだきに生まれ指ばら色の曙の女神が姿を現す”

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