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- Amazon.co.jp ・本 (183ページ)
- / ISBN・EAN: 9784003211625
感想・レビュー・書評
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新書文庫
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『英雄伝』全訳第2巻。ソロン、プブリコラ、テミストクレス、カミッルスの伝記を収める。ソロンは「立法者」の典型のように思われるが、プルタルコスは、タルクィニウス追放後のローマで活躍したプブリコラと対比することによって、比較の参照軸として国家中興の祖というモデルを考えているように思われる。そして、両者ともに独裁者にならなかった(ソロンは敢えて、プブリコラは国制に変更を加えることによって)ことにプルタルコスは高い評価を与えている。続くテミストクレスとカミッルスの伝記は、ギリシャとローマの救国の英雄を取り上げたものだと言えるだろう。とはいえ、政争の末にペルシャ王のもとで死ぬことになったテミストクレスと、五回も請われてディクタトルになったカミッルスとでは、共通点を探すことはなかなか難しい。
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