- Amazon.co.jp ・本 (425ページ)
- / ISBN・EAN: 9784003380215
感想・レビュー・書評
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読みものとしての聖書が好きなので詩篇にも手を出してみたのだけど、正直他の預言書その他に比べたら、あまり面白みは感じませんでした。いやそもそも聖書に面白み(※ツッコミどころ)を求めるなよという話ですけどね(笑)
結局いわゆる讃美歌の元ネタみたいなものなわけですから、内容は当然基本的に神(ヤハウェ)を讃える賛辞がおもなものとなっております。全150篇のうち70くらいはダビデ作だと言われてるそうですが諸説あり、いろんな詩人(?)の時代もさまざまな詩が収録されているとはいえ、内容はどれも代わり映えしないのでだんだん飽きてきてしまう。
【太鼓持ち系】神に感謝し、褒め称える。いわゆるハレルヤ。
【壮大な愚痴系】民族のヒストリーを語り嘆きを訴える、または個人的な嘆きを訴える。
【解決の要求系】こんな辛いめにあってるんだから、悪人(敵)を早くやっつけてください、私たちを救ってください、守ってください。
ほとんどの詩の内容が上記のような内容、その組み合わせになっており、手を変え品を変え同じことを言い続けているだけ。自力でなんとかしろ!と言いたくなるときもあるけれど、天災や国そのもの、民俗的な苦難というのは「祈る」以外に解決方法がなかったのだ、と言われれば黙るしかない。
わが身に置き換えても、たかが「会社のトップがクズ」程度でも、生活のために我慢しなくてはならない場合、直接殴ったり刺したりすれば犯罪だし辞職したら生活の糧がなくなるしと思ったら「地獄に堕ちろ」と心の中で呪う程度しかできないわけで、まあそういう意味ではどんな宗教も大概は「神に祈り」「自らの行いは正しくし」ていれば、自分は天国へ、憎い奴らには「天罰」がくだり地獄へ、という未来を担保に慰めるという手段をとっているのはやはりそれが一番合理的で無難(無料かつ無努力)な救済方法だからだろうな。詳細をみるコメント0件をすべて表示