- Amazon.co.jp ・本 (402ページ)
- / ISBN・EAN: 9784003391259
感想・レビュー・書評
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「種の起源の見解が,一般に受容されるときには,博物学に重大な革命がおこるであろう」
上巻に続き,自説に対する批判に応える形でダーウィンは自然選択による変化を伴う由来の論理を確かめていきます.化石記録が不完全であること,種によって地理的分布が広大であること.これに対する論説の中に「日本」発見.「・・・これらオーストラリアの植物は・・北にむかって日本まで・・散らばっている.」あの有名なガラパゴスもでてきますが,イグアナやフィンチの絵もなく,下巻では各論もありません.「生命の最初のあけぼのにおいては,もっとも単純な構造をもつごく少数の種類があっただけであって,変化の速度は極度に緩徐であったと思われる.・・・世界の歴史ぜんたいは,いま知れられているところでは,無数の子孫の祖先である最初の生物が創造されていらい経過した諸時期に較べれば,ただ一片の時間にすぎないとみられることになるであろう.」時間スケール感覚の鋭さ以上に気になるのは,生命は生命から由来しているが,一番最初の生命は・・神様が創ったかな?と言ってしまっている点でしょうか? 下巻の付録にようやく進化という言葉が見られます.「進化」には前進発展的な意味もあり,変化はあくまでランダムで,それが自然選択によって徐々に方向性がつけられていく考えを伝えたかったとすると,ダーウィン自身にとってはあまりしっくりとする表現ではなかったのかもしれません. -
新書文庫
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上巻でほぼ書きつくした感じがするので、下巻は補足として読めばいいと思う。付録で、前の版への批判の回答があるのでそれは読むといいかもしれない。
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本名がチャールズ・ロバート・ダーウィン。
自分ではロバート(だか、ロベルトだか)をつかわなかったそうです。
わりに読みやすいのは無夜がこの手の「遺伝」とか自然淘汰が大好きだからでしょうか。
1990年に発行となっているので、和訳が合うってこともあるのでしょうか。
これはもう、進化に関するテキストですね。
起源ではなく、起原。どちらも同じ意味ですけれど、無夜は原より源の方がなんとなく好きです。
内容を……書くととりとめがありません。ので、やりません。
読むのに時間がかかりました。岩波で上下本、だいたい400ページ×2ってとこですね。
それでもとても読みやすい。ですが、実りがあったことはあまりないのですね。だってこれは、高校生物のスタンダード。誰もが知っている、一般水準の学説であるから。
だからすんなり頭に入ります。
知識を増やすというより、ダーウィンが載せている例の中で、迷信のたぐいを見つけて、にやにやしながら「実はそれは嘘なんだよ」と優越感に浸るのも一興かな、とか。ダーウィンの頃にはわかっていなかったことを私達は知っているわけで、「実はこうなのに」とほくそえむ。そういう楽しみをしてはいかが? -
これから読みます
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生き残る強い種(個人・家族・組織)になるためのヒントがあるかもしれないと思い、購入しました。
内容も勉強になりますが、「神が人間を創造した」と皆が信じていた時代に、全く異なる理論を構築・主張して世間を納得させたという事実に感動を覚えました。