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- Amazon.co.jp ・本 (393ページ)
- / ISBN・EAN: 9784003400791
作品紹介・あらすじ
「啓示」宗教としてのキリスト教がもつ「理性」との適合性や両立可能性といった合-理性的性格(「合理性」)を論じながらも,その「合理性」を支えるものとしてイエス・キリストの「神的権威」への「信仰」を強調する,ロック晩年の重要作.その後の理神論への道を開いた,ヨーロッパの宗教思想史を語るうえで不可欠の書.一六九五年刊.
感想・レビュー・書評
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https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/729146詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ロック晩年の著作。聖書が”理性”として捉えられるか述べている。訳者あとがきにあるように、内容というよりも本書が書かれた背景を理解するほうが重要そうである。
ロックは理性主義の発端と考えられがちであるが、ロックは敬虔なキリスト教徒であった。「理性」とは対立しない、とした「啓示」あるいは「信仰」の概念。自然法の存在。真理のある部分は、あまりにも深遠なところにあったので、理性自体では明確に作り出せず、何らかの光がなければ判明不明となる。信仰を啓示への理性の同意とする。キリスト教を信じるためには「ナザレのイエスはキリストすなわちメシアであった」ことに同意しなければならない。またキリスト教に示された「行いの法」は、高い知性の持ち主だけでなく、通俗的な能力の持ち主、労苦と苦難とを運命づけられた人間にも適合する。哲学者が示しても、このような性質は得られなかったであろう。
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